異次元 【魂喰い】 「そういうつもりなら、こちらにも考えがある」 「あっ…ひっ…痛い…ううっ…」 「私に逆らった罰だ。無理矢理外したら…どうなる?」 「ひっ…!あああああ────っ」 突然襲いかかってきた激しい痛みに、名無しが絶叫する。 名無しの反抗的な態度に気分を害した司馬師が、そんな彼女に対する仕置きだとばかりに急にクリップを強い力で引っ張ったのだ。 人間の肌を痛めないようにきちんと設計されている調教具は、圧力も素材も計算されている為司馬師の強引な行為にも名無しの乳首を傷付けない。 しかし、バチンッ!と音がするくらいの強さで無理矢理クリップを外された為、名無しの乳首には頭から突き抜けるような苦痛が走った。 「ひぃぃぃ…ううっ……」 取り外されてもなお残るジンジンとした乳首の痛みに、名無しの目尻からはポロポロッと玉のような涙が零れる。 そんな名無しを、司馬師はこの時『可愛い』と思った。 「ひっく…ううう…痛いよぉ…」 「……。」 司馬師に与えられる苦痛に顔を歪め、溢れ出る涙で瞳を潤ませながら許しを請うような表情の名無し。 可愛い。 もっと名無しを痛めつけたい。虐めたい。嬲りたい。いやらしい事をして、泣かせたい。 名無しをとことん追い詰めたい。己のテクニックで心底気持ち良くさせて、名無しが芯から喘いでいる姿を見たい。 子元がいなきゃダメ。他の男の人じゃダメだと言わせたい。 あのエッチで可愛い名無しの唇から、何度もよがり声混じりに『子元…子元…』と自分の名前を連呼させたい。 これはなんて遊び甲斐のあるオモチャなんだ。 そんな事を考えつつも、表面上は冷静な仮面の下で、司馬師は色々と考えを巡らす。 (……従わないのは腹が立つが、考え方によってはこちらにも利があるかもしれん) 素直に主人の名前を吐かない名無しの態度には不満が募るが、逆に言えばそれだけ名無しは口が堅いという事になり、見方を変えれば彼女の美点の一つである。 もっと言えば、この様子なら自分達が名無しを手込めにしても名無しはそれを主人に言えず、一人で思い悩むかもしれない。それはそれで好都合だ。 考え方を改め、司馬師は僅かに目を細める。 「あーあ…カワイソ。素直に従わないもんだから。兄上が容赦のない男だって事くらい、一緒に生活してれば分かりそうなもんなのに」 「だから、昭。甘やかすなと……」 スリ、と後ろから名無しに顔をすり寄せてあやすような仕草で名無しの喉を弄る司馬昭を、弟の前ではクールな態度を崩さない司馬師が鋭い目付きでジロリと睨む。 完全に充血して真っ赤に染まり、硬く尖った名無しの乳首。 上向きにツンと尖った左右の突起を見ていると、司馬師と司馬昭の喉が無意識のうちにゴクリと鳴る。 「もっと責めるか?」 「……面白そうです」 乳首クリップによって名無しの性感がどう変化しているのか、見たい。 集中的な責め苦を受けた名無しの乳首がその後どのような反応を示すのか……見たい。 「あんっ…あっ…」 何かが胸元に触れた刺激に、名無しの口から喘ぎ声が零れる。 司馬師と司馬昭の手が名無しの両胸に伸び、愛撫を再開させたのだ。 クリップの効果で敏感になっているのか、餅をこねるようにしてムニムニッと胸を揉んでやるだけで名無しの口からは溶けそうな嬌声が漏れ、白い体が淫らに揺れる。 そして散々責め抜かれていた乳首に男達の指が触れると、名無しの体はより一層大きく跳ねた。 「あ…んっ…!そ…そこ…触っちゃだめえぇ……」 先程までとは比べ物にならないくらいに甘さを増した名無しの鳴き声に、二人は思わず目を見張る。 「……敏感になったようだな?」 司馬師はしてやったりと言いたげに、男前の顔でフフッと笑った。 自分の読みが当たっているのかどうか確かめる為に、名無しの乳首を指で摘んでグリグリとこねる。 「あああん…だめぇぇ…そんな…あっあっ…グリグリしちゃだめ……」 「……名無し……」 「いやぁん…子元…あん…子元のイジワルぅ……」 ポロポロッと大粒の涙を零し、名無しが身を捩って訴える。 今までの名無しの反応も十分敏感で可愛かったが、乳首クリップの効果で一層感度を増した名無しの変貌ぶりに司馬師と司馬昭はついうっとりと彼女の痴態を見入ってしまった。 普段の態度からは全く想像が出来ないくらい、とびきりキュートで破廉恥で可愛い名無しの姿。 気持ち良すぎて死んじゃう、とでも言いたげに潤んだ瞳で男を見上げ、甘い声で『イジワル』と責め、喘ぎながら誘うようにして白い腰をくねらせるなんて。 なんて淫らで妖艶で色っぽいのか。 「……やべー。今すぐぶち込みたい……」 はぁっ…と熱い吐息を漏らし、司馬昭が情欲で潤んだ瞳で名無しを見る。 すると名無しは首をひねって背後にいる司馬昭の顔を見上げ、甘えるようにして泣きながら司馬昭の顔に頬を擦りつける。 「あぁぁん…そんな…しちゃだめ…子上のえっちぃ…」 「何を今更…。んなもん、男は全員えっちに決まってんだろ。いいから名無し…もっと腰突き出せ。足を開けって…」 「あん…子上…いやぁぁ…当たっちゃう……」 「ん…名無し…。早く入れてえ…いいだろ?」 自分からねだるようにして腰をくねらせ、男の性欲を直撃するように甘ったるい名無しの喘ぎ声が、司馬昭の脳天をクラクラさせる。 名無しが腰を動かす度に彼女の柔らかいお尻が司馬昭の股間に当たり、それが余計に司馬昭の情欲を煽る結果となっていく。 (可愛いっ) 名無しを見つめる司馬師と司馬昭の瞳は、すでにハート型になっていた。 ……が、司馬師は弟がすっかりその気になって今にも挿入しようとしている事態に気付き、慌ててストップをかける。 「堪えろ昭。あっさり犯したら仕置きにならんだろう」 「ええー!?もういいじゃないですか〜。だって我慢出来ねえし…」 「…お前、ひょっとしていつも即挿入するタイプなのか?」 「だって我慢出来ねえし」 怪訝な顔をして問う司馬師に、司馬昭は二度同じ言葉を返す。 どうやらこの弟は己の欲望に忠実で、前戯にはあまり時間をかけず気分がノッたら即インサートしたがるタイプのようだ。 しかし兄は挿入そのものよりもそれに至るまでの過程を楽しむタイプで、『どうか入れて下さい』と女が自分から泣き叫んで懇願するまで追い詰めるのが好きだった。 [TOP] ×
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