異次元 | ナノ


異次元 
【魂喰いvol.2】
 




「まだだ……。一滴残らず全て飲み込め。貴重な子種なのだからな」

軽く眉間に皺を寄せた色っぽい顔付きで、司馬師が名無しに命令する。

「う、ぇ……っ。ひっく……子元……」
「……零すなよ」

司馬師は名無しの腰をしっかりと掴み、最後まで搾り取るように数回腰を打ち付けた後、ようやく満足して彼女の体を解放した。

ズルリ。

司馬師の巨根を引き抜かれた途端にとめどなく溢れ出てくる男と自分の体液の感覚にすら感じながら、名無しは残された僅かな力を振り絞って言葉を紡ぐ。


「……ぁ……、も……う、終わっ……た……?」


とろん。


(─────!!)


激しい情事の余韻を色濃く残す恍惚とした表情に、未だ男を誘うような甘さを帯びた気怠い声。

白濁した体液で太腿まで濡らしながら、濡れた瞳で上目使いに見上げる名無し。

そんな事後≠フ色っぽい名無しの姿態を目の当たりにして、お預けを食らわされていた司馬昭の分身が余計にビキッと硬度を増す。

つい先刻達したばかりのはずの司馬師の分身まで即座に回復し、弟と同じ状態になっていた。

「……そんな訳ないだろ?こっちはまだこれからだっていうのに」

正常な思考を麻痺させて、頭をクラクラさせるような名無しの痴態に、司馬昭の理性の糸がプツリと切れる。

司馬師と交代した司馬昭は左右に割り開かれたままの名無しの中心にいきり立った己の分身を押し当てると、一思いに彼女の中へ挿入した。

「ひっ…!ああああっ……!」

イッたばかりの膣内に休みなく連続で侵入する司馬昭の行為に、名無しは悲鳴混じりの声音で喘ぐ。

だが、男達の卓越したテクニックによって完全にフニャフニャのメロメロになってしまっていた名無しの内部は、彼女の意思に反してあっさりと司馬昭の巨根を受け入れる。

「ん…、すっげえヌルヌル…これはエロいわ…。キツキツの名無しの中も勿論好きだけど、感じまくってイッた後の名無しの中もまったり溶けててすげえ気持ちいい…」
「あっ…あっ…子上…今はだめぇぇ……動いちゃ……っ」
「これだよこれ。俺がずっと待っていたのは……!」

司馬昭は何かに取り憑かれたような眼でうっとりとそう告げて、性急に腰を進めた。

男が腰を動かすたびに、グチャグチャっと卑猥な水音が室内に響く。

「ああーん…だめ…だめ…子上…私…もう……」
「まだ挿れたての突き始めなのに、もう降参?名無しってば普通の女の倍以上は感じやすい体してるよな。まあ…そこも好きなんだけど。ああ、違うな…それともただの淫乱なのか…」
「やぁ…あ…ひどい…。ひっく…子上…ひどいよぉ……」
「褒めてんだよ」
「あ…んっ…そんなぁぁ……」
「中が凄く熱い。ピクピク震えながら俺に絡みついて…ほら…名無し」

赤い舌先を唇からちらりと覗かせて、司馬昭は名無しを組み敷いたまま激しく腰を動かす。

こうなってしまえば、もう余計な小細工など不要である。

司馬師と司馬昭によって快楽の虜にされてしまった名無しの意識は、薬の効果などなくても忘却の彼方に流されてしまっていた。

「お前が大人しく順番を待っていたとは意外だな、昭。いつものお前なら我慢できずにフェラさせているか、私と同時にアナルに突っ込んでいるものだと思ったが」

司馬師は愛猫を愛でるようにして名無しの喉元を指先でくすぐりながら、口端を上げてふふっと笑う。

「ですよね。俺も普段の俺だったら、くわえさせるか名無しのアナルにぶち込んで兄上と二穴責めしていたと思います。あれだと名無しの中が俺と兄上でさらに圧迫されてキツくなって、動く度に気持ちいいんで」
「だろうな、目に浮かぶ。では何故そうしなかったのだ?」
「何故って……」

柔らかくてトロトロして、締まりのいい名無しの内部を堪能しながら、司馬昭は呻くように漏らす。

「他の部分に出すのは精子がもったいないじゃないですか。特に今回は名無しとセックスする前に何回か無駄打ちしちまったんで、残りの分は全部名無しの膣に出そうと思っただけです。─────種付け最優先で」
「あっ…子上…いや、いや……!」

焦りに染まった悲鳴を上げて名無しが両手で男の厚い胸板を押し返そうとしても、そんな程度の抵抗は何の役にも立ちはしない。

それどころか、名無しが司馬昭の下から抜け出そうともがけばもがくほど、それを拒むように司馬昭の楔が名無しの体内を奥深くまでえぐるようにして埋め込まれる。

「……逃げようなんて考えるなよ。俺の方が力が強いんだからな」
「あっ…あああ───っ……いやぁぁ……子上……っ」

自分を組み敷く男の雄々しい上半身と男前の顔に魅入られて、名無しは猛獣に目をつけられた小動物のように抵抗する気力を失う。

ただでさえモテモテの彼らなのだから、仕事中は男っぽい部分をあえてセーブしているのであろう。

普段は秘められている分、いざ情事の際に司馬師や司馬昭が解き放つ雄フェロモンのエグさといったら半端ない。

「あっ…だめっ…もう…」

イッたばかりで敏感な内壁をグチャグチャとかき混ぜられ、しっとりと汗ばんだ名無しの体が大きく震える。

「んんっ…あああ…苦しい…子上……。中が熱くて…一杯なの…お願い…これ以上はもう……っ」

もはや自分で何を言っているのかも分からないまま、名無しがリンゴのように頬を紅潮させながら身悶える。

「だったら、もっと一杯にしてやるよ」

司馬昭はそんな淫らな名無しの姿を愛おしそうに見つめながら、名無しのヌルヌルと潤った内部を一層奥深くまで犯していく。

「ああああ─────っ」

太くて硬い肉の塊でズンッ、と最奥を突き上げられ、その刺激だけですでに高められていた名無しの体はあっけないほどに容易く達してしまう。


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