異次元 【魂喰いvol.2】 「ああああ─────!」 今まで司馬師と司馬昭によって散々焦らされていただけに、名無しの内部は嬉しそうに太い男根を飲み込んでいく。 先端しか含まされていなかった時とは比べ物にならないくらいの圧迫感と強烈すぎる快楽に、名無しは泣き叫ぶことしかできない。 「イヤ…ぁ…、な…、なんで…、どうして…こんな…っ」 「……。」 「あぁーん……誰ぇ……?大きいよぉぉ……」 愛らしい声で喘ぎながら、娼婦のように腰をくねらせ、ピンと伸ばされた爪先を時折痙攣させている名無しの妖艶な痴態は、例えようもないくらいにエッチで、破廉恥で、いやらしかった。 「残念。兄上でした」 名無しの目を覆っていた手をどけて、司馬昭が名無しの頬にちゅっ、ちゅっ…とキスをする。 涙が溢れた瞳で視線を彷徨わせると、司馬昭の言う通り、正面には名無しの体を組み敷く黒髪の美しい男の姿があった。 「せっかく最後のチャンスをくれてやったのに。あれだけ何度も私と昭に犯されたというにも関わらず、どちらの物なのか違いが分からないとは薄情にも程がある。つくづく冷たい女だ」 久しぶりに抱く名無しの内部の感触を味わうように緩急をつけて腰を打ちつけながら、女を一目で虜にする妖しい魅力を秘めた美貌で司馬師は苦笑した。 「何故もっとしっかり覚えない。お前が大好きなモノだろう?」 「いやああ…お願い子元…、許してぇ……」 太く逞しい男根で犯されるだけではなく、嬲るような視線と声でも二重三重に犯される。 このまま死んでしまうのではないかと思える程の凄まじい快感が、名無しの爪先から頭の天辺まで一気に駆け抜けた。 司馬昭はそんな名無しの淫らな様子を見下ろすと、名無しに口付けながら左手を名無しの下腹部へと滑らせる。 「ん…、随分大きいのが入ってきちゃったなあ。今この辺をガンガン突かれてんのかな?触ると分かるぜ。知ってたか?兄上が入ってくる度に、名無しの下っ腹辺りが微妙に膨らむって事」 「あああ…いやぁぁ…子上…、そんな事…言わないで…」 「確かに俺と兄上で十分時間をかけて焦らしたけどさ、指を入れて膣内を解した訳でもないのにいきなり何の予告もなくこんな凶悪なチンコをぶち込むなんて、本当に鬼畜だよ兄上は。ああ…でも別に関係ないか?当の本人がこんなに涎垂らして喘ぎまくっているもんなぁ…」 「は…ぁ…、そんなぁ…いや、いや…、子上……っ」 「あー、入ってる入ってる。凄いのなんの。名無しがこんなに泣きながらお願いしてんのに、子宮の入口まで容赦なくガン突きするとかマジで鬼。実の兄ながら尊敬するわ」 「ひぎっ…、はっ…、んんっ…ああぁぁ……!」 「ほらほらもっと気合い入れて兄上を締め付けないと…。少しでも中を緩めたら、子宮口まで貫通されちゃうぜ?」 ピチャピチャと、互いの舌を絡ませる度に聞こえてくる水音の淫靡さに、名無しの脳が溶けていく。 司馬昭の巧みなディープキスは名無しの理性を奪うとともに、反論も封じ込めていた。 「…んんっ、ぁ…、子、元……あああ………!」 以前何度となく繰り返された行為だとしても、この兄弟の巨根で深々と貫かれる事は名無しを慣れさせるものではない。 狭い入り口を無理やりこじ開けられ、サイズの合わない異物が体の奥まで侵入してくる圧迫感。 チカチカと、目の前で光が点滅しているような錯覚に陥る中、それでも名無しは曹丕や司馬懿に教えられた通りに口から息を吐き、呼吸を続けた。 しかし、名無しが息を吐いたそのタイミングに合わせるようにして司馬師がズルッと一気に男根を引き抜いて、再び彼女の最奥まで挿入し、一番奥の壁に先端が当たった瞬間名無しの全身が人魚のようにビクンッと跳ねる。 「いやあああ…そこはだめ…、あっあっ…死んじゃう…!」 これ以上の侵入を拒む為に名無しが懸命に下腹部に力を込めようが、その健気な行為は逆に締まりを良くして司馬師を悦ばせるだけ。 哀願にも似た名無しの言葉をまるで無視するかのように、司馬師はピストン運動を継続する。 「お前はすぐにそう言うな。口癖なのか?」 司馬師は、妖しく体をくねらせながら身悶える名無しの淫らな姿を見下ろして、満足げに微笑む。 「あぁぁ…だってぇ…、ほ、本当に…そう思うの…。子元のが凄く熱くて…中が溶けそうで…死んじゃいそうなの……」 「……っ」 ポロポロッと涙を零しつつ、切なくてたまらないといった表情で男を見上げ、蕩けそうな声で告白する名無しの悩ましさに、司馬師は一瞬息を飲む。 名無しとの深い口付に専念していた司馬昭も、名無しの唇から溢れ出る甘く滴るような喘ぎ声をもっと聴きたいという衝動に負けて唇を離す。 司馬師と司馬昭の視線は、唾液でヌラヌラと濡れている名無しの赤い唇に釘付けだった。 ─────まるで媚薬混じりの高級な香料を、妖しい香炉で部屋中に炊かれているような。 前に名無しを抱いた時にも実感した事だが、情事の際に彼女から立ち昇る色気の濃度には段階があるのだ。 男の愛撫によって名無しが激しく感じれば感じるほど、愛液がどんどん溢れてくるほど、妖艶な喘ぎ声を上げれば上げる程、男を誘う名無しの色香は濃厚さを増していく。 この顔、この仕草、この声、この具合の良さ、この匂い。 これこそが、他の女達をどれだけ抱いても『同じ感動』が得られなかったもの。 自分達が長い間ずっと飢えていた、自分達のような男に狩られる為だけに存在する肉の味=B (もっと違う名無しの姿が見たい) (もっと色っぽい名無しの姿が見たい) (もっと強い快感によがり狂う名無しが見たい) 今までずっと我慢に我慢を重ねてきた黒く激しい欲望が司馬師と司馬昭の体内を埋め尽くし、ようやくありつけた獲物の滴るような肉汁の旨味が五臓六腑に染み渡る。 理性もプライドも羞恥心も罪悪感も、人としての尊厳すらも全てをかなぐり捨てて、自分達の足元にかしずく名無しの姿が見てみたい。 [TOP] ×
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