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【愛の発光】
 




後書き

目指すはゴシック・ロマン・ホラー…!!(意味不明)

・蛍の寿命はとても短い
・蛍の発光は求愛行動
・短い命を惜しむようにしてオスは求愛活動に励む
・めでたくカップルになった場合は一晩中交尾を続ける
・交尾を終えたオスはやがて死ぬ

……というのを本で読んだ時、「むむっ!?これ郭嘉じゃない!?」と思って書いた郭嘉SS夢です。

以前「椿さんの中で郭嘉はどんなイメージの男性キャラですか?」というコメントを頂いた事があるのですが、まさにこんな感じです(震)お前は郭嘉をどんな風に見ているんだ!

蛍やセミ、玉虫もそうですが、寿命の短い生き物の話を聞くと何とも言えず切ない思いに駆られます。セミなんて、幼虫の頃は十何年も地中の中で生きられるのに、地上に出て成虫になったら生きていられるのはたったの二週間〜一ヶ月程度ですもんね。

カゲロウなんてもっと短くて、学名からもそうなっているように『その日一日』の命なのだそうです。カゲロウ類にも色々な種類がいるようですが、幼虫が水中で育つモンカゲロウやヒラタカゲロウのような『真のカゲロウ』と言われる種族は一応形としての口はありますが、

<寿命が約一日しかない=餌を食べている暇もない>

という事で、消化器官すらないそうです。

生殖器官はあるので、子孫を残す為だけに生きている。約1〜3日程度しか寿命がないと言われるその間に急いで交尾相手を探さないと、自分の子孫を残す事すら出来ないまま死んでいく。

その間にお相手を探しなさい、と神様に言われている時間があまりにも短いので、もし自分がカゲロウだったらと思うと多分何も出来ずにあっという間に死んでいくのではないかと思います。

もう少し時間があればなんとかなるかもしれませんが、『目覚めてから一日で何とかしろ』と言われたら非常に難しい気がします。すでにある人間関係ではなく、全くのゼロからのスタートですもんね!

セミもその成虫になってからの短い命だからこそあんなにも一生懸命声を出して鳴き続けるのだ、あれがセミの成虫にとって最後の晴れ舞台なのだ…というような話をTVか何かで見たような記憶があるのですが、そう考えると郭嘉のあの滅茶苦茶な私生活もそれに通じるようなものがあるのかな、なんて事を思うようになりました。

「もし明日地球が滅びるなら何をしたい?」という質問が流行ったような気がするのですが、自分が余命幾ばくもないと知った時にどうするか?というのはある意味究極の質問ですよね。

どうせ死ぬなら大好きな酒を飲みまくる、買い物しまくる、異性を口説きまくる、セックスしまくるというように自分の欲望に忠実に生きるという回答を述べる方もいらっしゃるのではないかと思いますが、お酒とギャンブル、そして女の人が大好きだった郭嘉も、ひょっとしたらそんな感じだったのではないかな?と……。

あれだけ色々な事を見通す先見の明をお持ちの郭嘉ですので、もしかしたら自分の天命すら見通していたのではないか、だからこそ、全てを理解した上であのようにして人生を自由に謳歌していたのではないだろうか、なんて思いました。いつも通りの勝手な妄想ですが!

郭嘉の死については、史実に沿った形にしました。

メイン夢のような場合ですと長めの話だったり他のキャラの夢との絡みも出てきたりしますので、創作的な事情につき都合良く時間軸をずらしたり勝手な強引解釈や捏造要素を盛り込みまくりなケースが多くなってしまうのですが、短いSSの場合はメイン夢に比べてみますとそこまで考える必要がなくてその点そのまま書けるような気がします。

無双の郭嘉は20代男性のような姿で描かれていますが、史実ですと亡くなったのは38歳の時ですかね。こんなに優秀な男性がとても若い死を迎えた事が非常に残念です。

今までにも何度か死ネタ系の夢小説をUPした事はありますが、甘寧夢の『勿忘草』も姜維夢の『Heaven』も共に夢主が亡くなって無双キャラがそれに対して…という流れでしたので、たまには違うパターンにも挑戦したいと思って無双キャラが史実通りになくなる←それに対して夢主が色々な事を思う、みたいな話が書いてみたいなと思いました。

好きな人を残して先に死んでしまうのも、好きな人に先立たれて自分一人が残されてしまうのも、亡くなった方も残された方もどちらも同じように辛いのではないかと思います。それなので、夢主を残していく事に心残りを抱く郭嘉と、郭嘉がいなくなってからも彼の事を忘れられずに水辺に通い続ける夢主という感じにしてみました。

郭嘉の『私を蘇らせてくれる?』ですが、基本的に郭嘉のような男性は非常に合理的でなおかつ現実主義でドライな考え方ではないかと思いますし、破天荒なその生き方からしても己の生に執着するようなタイプではなさそうなので

「あなたが死んだら生き返らせてあげます」

とたとえ神様に言われたとしても「結構です」とかあっさり拒否しそうなイメージがあるのですが、そんな郭嘉でももしかして本当に好きな女性が出来たらそんな事を願うのかもしれない……などという勝手な妄想です。

原作が無双ジャンルではなくて夢主がFFの白魔導師やドラクエの僧侶&賢者であればアレイズやザオリクを唱えて郭嘉を復活させられそうな気もしますが、そんな蘇生呪文のあるファンタジーの世界ですらも物語の主要キャラとか街の人々とか、ストーリー上蘇らせる事が出来ない人々も存在するんですよね。

「なんであのキャラに蘇生魔法が使えないんだ!○○(キャラ名)、修得してるのにー!」と泣きそうになった事も何度かありますが、やっぱりファンタジーの世界であってもそう簡単には覆せないのだな、と思いました。人の死はそれだけ重いという事ですよね。

漫画や小説、映画、ゲームの中でよく出てくる「あの人をどうか蘇らせて下さい」「頼む、俺を蘇らせてくれ!」というのは永遠のテーマのようにも思えますし、ある意味ホラーのようで、恐ろしく、恐怖の対象で、その反面、それだけ相手を思う純粋な気持ちの表れであり、死んでも変わらない愛の証のようでもあり、一種のロマンのような気もします。

普段から黒夢メインでグダグダな話ばかり書いている自サイトだからか「○○(無双キャラ)と夢主を幸せにしてあげて下さい!」「ハッピーエンドが見たいです」のようなコメントを頂く機会もありますし、郭嘉についても「郭嘉の夢が見たいです!」と言って下さった方もいらっしゃるのですが、出来たものが死ネタで悲恋とか相変わらずのこんな内容で申し訳ないです(震)

自サイトは私の好みと趣味&萌え路線の関係で

「GO!GO!愛ある鬼畜!」
「くっつきそうでいつまで経ってもくっつかない」
「お前らいつまでこんな感じなんだよ、あー、見ているこっちが苛々する!」

というようなものが基本系ですので(酷い話だ)、飽きもせずにこんなものばかりですみません。話は変わりますが、郭嘉って奥様夢で考えると私の中ではホストくらいしか思いつかないです。弁護士・お医者様・社長秘書とかそういう頭脳系の職業も似合いそうな気がするのですが、どうなのでしょうね?

「こちらのサイト様の長編夢は〜」のようなコメントも度々頂くのですが、メイン夢の方が長編並み?の長さになってしまっているという事で、いつもあのように長いお話を読んで下さる方には感謝の気持ちで一杯です。

私の場合、ストーリーを練って練ってどうしてもあの長さというよりは、単に文章をまとめる力がなくて「お前は何を言っているんだ」な文章がダラダラと続いているだけの状態ではないかと思うのですが、少ない文字数で一つの話や起承転結を作るというのは本当に難しい事だなあと思っていますので、そういったお話をさらりと書ける方々を心から尊敬しています。もちろん長編の書き手様もです!そして私はといえば、この通り短い話も長い話もどちらも苦手な人間なのですが…!

いつも通り拙い限りの夢小説ですが、郭嘉スキーの方、そしてこのサイトの夢小説をいつも読んで下さっている方々に謹んでこの夢小説を捧げます。最後までお付き合いして下さり、本当にありがとうございました〜!!ヽ(´∀`*)ノ


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