「(姉さんに外見が一番似てるのはカナトだけど、性格はそうでもないよなぁ。ヒステリックなとこもあったけど、カナト程ではなかった。性格だったらライトだ。快楽に貪欲なとこはそっくりだ。ああ、でも目を細めて笑う顔は同じで寒気がする。としたら、一番似てないのはアヤトか?いや、アヤトの俺様気質はあの人の女王様気質からきてんだろうな。顔だってやっぱり似てる。結局全員ってことか…はぁ)」

「ババァ!!こんなところで何ぼさっとしてるんだ!!」

「ババァじゃなくて叔母でしょうが」

「あ?お前、俺たちより年上なんだから充分ババァだろう。それに叔母なんだからババァで間違いねぇじゃん」

「叔母だからババァってどういう理屈だ」

「そもそも、どうして貴方がここにいるんですか」

「義兄さんに言われてお前たちの様子を見に来たんだよ」

「義兄さん…ああ、父様のことですか。貴方もいいようにパシられてますね」

「私もそう思う」

「えー僕に会いに来てくれたんじゃないの?」

「そんなことは一生涯ないから安心しろ」

「ふふ、まぁいいや。そんなことより、久しぶりに会ったんだから僕と気持ちいいことしない?」

「しない、絶対しない」

「何だよ、あいつに命令されて来ただけかよ。お前、いつまでもここにいるんだ。2、3日か?」

「目的果たしたから帰る」

「もう帰るんですか?」

「これ以上長居する理由がないだろう」

「帰っちゃうの?つまんないつまんないつまんなーい」

「つまんないって子供か」

「どうせ暇なんだろ。暫くこっちにいて家事でもやってろよ」

「そうですよ。たまには叔母らしいことしてください」

「これを機にもっと深い仲になろうね」

「勝手なこと言うな!!私は帰る、意地でも帰る!!」

「何でそんなに嫌がるの?ああ、そうか。叔母さんは僕が嫌いなんだ。だから離れたがるんだね。何もしてないのにどうして嫌うの…?酷い、酷いよ………ぐすっ」

「だ…誰もそんなこと思ってないから泣くな!!」

「だったら問題ないですよね。アヤトにライト。叔母さんは暫く屋敷に滞在しますから、あの人に連絡してください」

「変わり身早い!!嘘泣き!?了承してないんだけど!!」

「叔母ならカナトの性格ぐらい把握しとけ。バーカ」

「カナト君の嘘泣き見破れないなんてまだまだだねー」

「普通そこまでするか…」

「めんどくせぇからライト連絡しとけよ」

「嫌だよ。あんまりあの人に関わりたくないし。カナト君に任せるよ」

「僕は叔母さんを説得したんですよ。あの人への連絡ぐらいアヤトかライトのどちらかがしてください」

「(話しがどんどん進んでいく…。今なら逃げられるけど後々酷い目に遭わされそうだから無理だ。だから三つ子に会いたくなかったのに…)」

「てか、本人連絡させればいいだろう、ってこらババァ!!自分の世界に浸ってんじゃねーよ!!聞いてんのか!?おい!!」

「僕を無視するなんていい度胸してますね。ねぇテディ…ムカつくよね」

「叔母さん酷ーい。可愛い甥っ子に構ってよぅ」

「もうやだ」





×叔母








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