「佐助よ、何故俺達は首に紐を回されておるのだ!捕虜でもあるまいに!!」
「違うよ、旦那。それは着物の一部でねくたい、ってものだよ」
「何!?このような物をつけねばならぬのか!?!?」
「外しちゃ駄目だからね」
「なんと面妖な。しかしながら首が苦しいぞ」
「だったら、こうすれば…どう?少しは楽にならない?」
「おぉ!なったぞ!!さすが真田忍隊の長だな!!」
「それ関係ないから」
「(うわーーー何あれ!!ていうか何自分!!ちょっと着ている物が違うからって何ドキドキしてるの!?でも、いつもと雰囲気違うんだよね中身はまったく変わってないはずなのに何故!?まさかこれが噂に聞くギャップってやつですかお館様!!!)」
「して、あいつは何をしているのだ?」
「気にしなくていいよ。ほら、嬢ちゃん!いい加減戻ってきなさい!!」
「(はっ)このすーつって着物は恐ろしいものだね。いや、感心感心」
「ちょ、松永みたいになってるんですけど」
「だ、大丈夫でござるか?」
「うん、大丈夫だよ」
「(元に戻った)」
「そなたも俺達と同じ物を着ているのだな」
「そうだよ。動きやすくていいね、これ」
「それにしたって色気がないというか。なんかこうさー…かすがみたいなの希望なんだけど」
「かすが殿がどうしたのだ?」
「幸村は知らなくていいよそして佐助は沈め」
「どこに!?」
「それより佐助!!俺はこの国の馬が見たいぞ!!」
「えーっと。なんか馬じゃないらしいね」
「え、馬がないなら何に乗るの?」
「くるまとかいうのだけど………あ、あった。あそこに止まってるのだよ」
「…珍妙な成りをしているがあれは生きてるのか?」
「生きてないね。つか、随分と角張っておいでで」
「一応四足歩行みたいだけど足が丸いね」
「「「………」」」
「あれに乗るのはやめるか!!」
「そうだね!俺様もそのほうがいいと思うよ!!」
「私もさんせーい!!」
「「「あははははは!!!」」」
「さて、最後に武器だけど魔王の奥さんが使ってるのと同じらしいよ」
「むう。信長公の奥方といえば短筒か」
「わー濃姫様と一緒かー」
「あんまり弄らないようにね。槍や刀とは違って使い慣れてないんだから危険だよ」
「俺は短筒は好かん」
「幸村は槍を豪快に振り回してるほうが似合うもんね」
「まぁ、一応これが主流みたいだから使い方覚えようね」
「あいわかった」
「確かここ下ろすんだよね?」
「そうそう。で、敵に標準を合わせたら引き金を引くんだよ」
「引き金………ふむ、これか」
カチャ、ドーン、パラパラパラ…
「ギャーーー!!ゆ、ゆ、幸村!!!何発砲してんの!?ていうか、佐助の頬掠めたし、って佐助が固まってるーーー!?!?」
「(固まり中)」
「わーん!佐助ー!!あんたがいなきゃ武田軍は終わりだよ!!財政破綻、一家離散だ!!帰ってきてよー!!オカーーーン!!!」
「オカンじゃないから忍だから!!」
「あ、生き返った」
「死んでない!てか、旦那!何すんの!?危うく死んだお師匠様とお花畑でご対面するとこだった、って気絶してる!!!」
「えぇーーー!!幸村ーーー!?!?」
「(チーン)」
危険がいっぱい!!
(生きて帰れるかな)