※下ネタ満載&とっても残念な政宗様になっております。
嫌悪も怒りも悲しみなく冷静に受け止める。やっぱ持ってたか。多分、探せば他にもあるはず。長曽我部君や猿飛君あたりと借り貸ししてそう。政宗好きそうだもん、エロ本。
政宗の家でまったりしていた途中、政宗が席を立って暇になったのでなんとなしに本棚を眺めていたら洋書の中に一冊だけ紛れこんでいる薄い本を見つけた。不思議に思って引っ張り出してみるとダイナマイトボディなお姉さんが表紙を飾っていた。そこに踊る言葉の数数はとてもじゃないが口に出せない。卑猥すぎる。
これは明らかにエロ本ですね。政宗よ、彼女が遊びにくるのに普通にエロ本を置いとくってどういう神経してるんだ。一人暮らしだからって油断した?これを見つけた私はどうすればいいの。私という女がいながらこんな物もってるなんて最低!!とでも言って政宗を責めるべきか。でも、私は怒ってもいなければ悲しんでもいない。ただひたすらに気まずい。どうすんのこれ。
エロ本片手に考える。よし、決めた。知らないふりをしよう。わざわざ波風起こすこともない。黙っていればいいだけの話しだ。そうしよう。私と政宗の平穏のためにも何も見なかったことにすべく本を元の位置に戻そうとしたら、
「悪い。遅くなっ、た………」
タイミング悪く政宗が帰ってきてしまった。政宗の目がエロ本に釘付になる。
「お前、それどこで!!」
「洋書の中に混じってたから気になってつい」
「Shit!!しまうの忘れてた!!」
しまい忘れてたんだ。何処にしまっているのだろう。と、思ったが野暮なことは聞かない。政宗は一頻り騒いだ後、正座をして猛烈な勢いで言い訳をし始めた。
「いや、ほら。俺も男だからな?男ならエロ本の一冊や二冊は持っててもおかしくはないだろう?これぐらい多目にみてくれよ」
「まぁ、そうだよね。お世話になることあんの?」
「そ、そりゃたまには世話になるがそれだってお前と会えない日が続いて溜まった時だけで、これが主体じゃねぇよ!!」
「そんな必死に弁明しなくていいから」
「…Are you angry wiht me?」(怒ってないのか?)
「怒ってないってば」
意外だったらしく、何度も目を瞬かせている。他のカップルは知らないが私は政宗がエロ本を持ってても気にしない。男だもん、エロ本ぐらい普通でしょう。ただ、持ってていいから私に見つからないようにしていただきたい。
見つからない場所に置いてね、とエロ本を返す。受け取った政宗は何とも言い難い複雑そうな表情をしながら本を握りしめている。早く片してほしいんだけど。
「器がデカイな…」
「優しい彼女に感謝してよねー。でもさ、エロ本で満足するなら…」
「するなら?」
「そう頻繁にシなくてもいいよね?」
「!!」
政宗がエロ本を思いっきり投げた。高速で飛んでいくエロ本が行き着いたのはゴミ箱だった。
男の子の秘め事
(いや、政宗、今のは冗談だからね。聞いてる?)
「それとこれとは別問題だろうが…」
「政宗顔が恐い」
「名前がバカなこと言うからだ!!」
「だから冗談だってば!!」
「冗談でも言うな!!」
「そんなに怒んなくても!!てか、今の政宗色々と残念すぎるからちょっと落ち着いて」
「本と名前じゃ得るもんがまったく違う!!名前とヤれねぇぐらいなら全部捨ててやらぁ!!」
「今の場面はときめくとこ?それとも必死すぎてドン引きするとこ?」
「ときめけよ!!」
「ところで政宗君。全部って言ってたけど何冊所持してんの?」
「………」
「黙るなよ」
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格好いい政宗様が書けないことに定評がある香月です。それにしたってこれは酷い。久しぶりの政宗様なのにね!!夢主のほうが男前(笑)
あと、男性のエロ本事情はわからないので適当です(笑)
お題、レイラの初恋様より
「男の子の秘め事」使用