彼女を甘やかすのは好きだ。俺に甘てくえる彼女はとても可愛くて、デロデロに溶けちゃうぐらい甘やかしてやりたい。けど、たまにはその逆の甘えたい時もある。

「悪い。すぐに終わらせる」

「焦らなくてもいいよ」

名前はそう言ってくれるけど、申し訳なくて少しでも早く終わらせようとシャーペンの動きを早める。数学の課題をやるのを忘れてペナルティとしてプリントを提出することになり、迎えにきてくれた彼女を待たせている。今日は一緒に帰れる日だからデートしようと思ってたのに。課題の存在を忘れていた自分を恨みたい。

「一静は数学得意なんだよね?」

「好きな教科だな」

「なら、手伝わなくても大丈夫だね。大人しく待ってるから」

「ん」

名前は前の席を借りると文庫本を読み始めた。彼女が目の前にいるのに構えないのは辛い。数学は得意だし、難しくはなさそうだからさっさと終わらせよう。

カチコチ、時計の針が進む音だけが聞こえる。数日前に習った内容だからさらさら解ける。最後の応用問題はちょっと悩んだが自力で解くことが出来た。間違ってないか確認してから、シャーペンを転がし万歳する。

「終わった」

「お、早い。頑張ったね」

結構熱中して読んでたのに俺が終わったらあっさり仕舞ってくれた。腕を伸ばして頭を撫でてくれる。子供扱いされてるみたいだけど嫌じゃない。ほっと一息吐く。なんか今、すっごく甘えたい気分だ。俺と名前を隔てる机を横にスライドさせると、ガンッと隣の机にぶつかってプリントと筆記用具が吹っ飛んだ。びっくりしてる名前を引っ張り立たせておっぱいに顔をおしつけじゃれつく。

「俺頑張ったー誉めてーもっと撫でてー」

「ここ学校ですよ松川君」

「知らね」

「もー。仕方ないなぁ」

呆れを含んでいた声音が優しいものに変わる。何度も頭を撫で、時々細い指に髪を絡ませたりして遊んでいる。気持ちいいし、最高に癒される。何も言われないのをいいことに、おっぱいに頬擦りした。シャツの下からでもわかる柔らかなおっぱいは付き合い始めた頃はさほど大きくなかったが、俺の努力が実って立派に育った。布の感触がもどかしい。直に埋めたい。腰に巻き付けた手をスカートに突っ込みたい。ムラッ。

「一静そろそろ帰らない?」

「もうちょっとダメ?」

「ダメー。早く帰ろう」

「はーい」

学校ではこれ以上のことは出来ないだろう。いや、学校で、っていうのも燃えるけど今日はよしておこう。手早く道具を片付けて、机を定位置に戻しプリントを提出するため名前の手を引いて教室を出た。俺が邪なことを考えているとは知らない名前。予定変更。直に帰ってベッドにもつれ込もう、そうしよう。





チェリーピンクの誘惑










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大好きな相方、鶫さんへプレゼント!!頭を撫でるがテーマだったのにテーマからそれた上に予想以上にむっつりになりました。



お題、レイラの初恋様より
「チェリーピンクの誘惑」使用





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