私と吸血鬼の共通点は生半可なことでは死なないという点だ。彼らは銀製の刃物を使わないと殺せない。病気や怪我ではまず死なない。私は正確にいえば死ぬには死ぬが生き返る。ゾンビみたいなものだ。何をすると完全に死ぬか明確にはわからない。腕をもがれたり目玉をくりぬかれたり、身体の一部が欠けても時間をかければ元通りに再生する。

こんな私は何かと問われれば、不老不死になった元人間と答えるしかない。ある日を境に人間の枠を外れた私は無神家の兄弟に拾われて、彼らの非常食として生きている。何せちょっとやそっとでは死なないのだ。吸血鬼の餌としてはうってつけである。ちなみに私の血は極上ではないけど、癖になる味らしい。

利害が一致した吸血鬼と元・人間の共同生活は多少の難はあれどわりと上手くいっている。





無神家の非常食









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無神家と不老不死な夢主の愉快でバイオレンスな生活。しょっちゅう痛めつけられてる(愛はある)夢主ですがMでないので痛いのは嫌いです。



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