「スバルくーん。たまにはお兄ちゃんと遊ぼうよ」

「遊ばねぇよ!!ウゼェから散れ!!」

なんでか知らねぇがライトのやつが妙に絡んでくる。無視して部屋に戻ろうとしたらわざわざ追ってきた。あまりにもしつこいもんだから苛立ってくる。

「可愛い弟と交流を深めたいって僕の思いを汲み取ってよ」

「何が可愛い弟だ!!気持ちわりぃんだ、よっ!!」

「ぶっ!!」

「あ?」

ライトが腕を掴んできたんで思いっきり振り払うと、手の甲に何かが当たって変な声が聞こえた。見れば名前の顔に俺の手がめり込んでいる。

「なっ!!名前!?」

「わお。綺麗に決まったね」

「ふざけてる場合か!!なんでお前がここにいるんだよ!!」

「喧嘩してるみたいだったから、声かけようと近づいたら殴られた…」

「わ、わりぃ…」

俺の手がぶち当たったところは赤くなり、名前は涙目になっている。しかも、上唇が切れて血が滲んでいた。

「パックリ裂けちゃってるねぇ。スバルの手はどんだけ殺傷能力高いの?」

「俺の手を凶器扱いするな!!」

「元々乾燥して切れやすくなってたんだよ」

だからスバルのせいじゃないよ、と俺を庇う名前に罪悪感が募る。殴られなければ血が出ることはなかった。不可抗力といえ、俺が怪我させたのに違いない。ちっ、仕方がねぇな。

「ああ!!名前ちゃん血が滴り落ちそうだよ!!勿体ないから僕が舐めとってあげ「お前は引っ込んでろ。おい、名前。治療してやるから大人しくしてろよ」

「治療?どうやって、!?」

飛び付こうとしていたライトの襟首掴んで適当に放り投げてから名前を引き寄せてキスをし、傷口に舌を這わせた。俺たち吸血鬼の治癒力は高く、他人の傷でも舐めれば癒やすことが出来る。こうやってればすぐに傷口は塞がるはずだ。

傷が染みるようでプルプルと震えているが続行する。痛みに堪える表情は結構そそる。名前の血は美味いからもっと欲しくなるが、吸血が目的ではないので牙を突き立てたい衝動を抑えて舐め続けた。

「っ…はぁ」

「治ったか?ほら、見せてみろ…ん、大丈夫だな」

口を離して確認すれば裂傷は跡形もなく消えていた。よし、これでいい。満足していると隣からは生温い目を、腕の中からは非難するような目を注がれた。なんだお前らその反応。

「ねぇスバル君。治療にかっこつけて名前ちゃんにキスして唇を舐めまわして血吸いたかっただけじゃないの?」

「はぁ!?んなわけねぇだろ!!俺のせいで怪我させちまって悪いと思ったからしただけだ!!お前と一緒にすんな変態!!」

「す…スバルのバカァァァァァァァァァ!!」

「ああ!?」

「その理屈でいくと相手が誰でもあろうとも自分のせいで怪我したら舐めるってことになっちゃう!!」

「え、そういうことなの!?ということはスバルは僕が怪我しても舐めてくれる!?それはそれで興奮するかも!!」

「おぞましいこと言うな!!こんなこと名前以外にやるか!!名前だからやったんだ!!」

「なっ!!」

「わーさりげなく惚気られたー」

半笑いするライトと顔を真っ赤にする名前が意味わかんねぇ。だんだん腹がたってきたんでライトに頭突きしてから名前を抱えて自室へ走った。むしゃくしゃするから腹一杯になるまで吸血してやる!!





天然なのかい?
(質が悪いよ!!)










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謝罪は俺の身体〜とか言う子だから舐めて治療してやるもありだと思います。てか、アナザーシチュエーションのスバル君はそんなだったよね。一番の被害者であるライトへ。ごめんなんとかネタを絞りだして短編書くから許して!!と、謝罪して終わります。












「ねぇスバル」

「あ?何だよ」

「その…唇舐めるだけならキスまでする必要なかったんじゃない…?」

「…そう言えばそうだな」

「うわぁぁ!!やっぱ気づいてなかったし!!」

「その場の雰囲気というか、むしろノリか?」

「ノリでキスしないで!!」

「別にいいだろう。減るもんじゃないし。つか、お前にキスしたかったし」

「このっ、天然タラシ!!」

「んだと!?」



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