rkrn/鉢屋


「そこのくのたま、私に何か用か?」

「いえ、いつ見ても鉢屋先輩の変装は実に見事だと思いまして、感服しておりました」

「ほう。お前、くのたまにしてはわかってるじゃないか」

「くのたまでなくてもわかります。ところで鉢屋先輩はいつも不破雷蔵先輩の顔を借りていらっしゃいますが、素顔は明かさないのですか?」

「簡単には手の内は明かさない。例えそれが身内だとしてもだ」

「そうですか。もっともらしいことを仰ってますが、私には素顔を見せるのを恐れる臆病者の言い訳にしか聞こえませんね」

「ん?」

「ご友人にすら明かさないとは余程の意気地なしかと」

「いや、ほら。秘密なんてどこからバレるかわからないんだから、なるべく他人に知られないほうがいいだろう?」

「ですが顔をお借りしている不破雷蔵先輩にすら素顔を見せないのは誠意が感じられません。不破雷蔵先輩に失礼です」

「………お前は私が嫌いなのか」

「寧ろ尊敬しております」

「そう、か…」





上げてから落とす。はっちー涙目。鉢屋は女々しいぐらいがちょうどいいと思っております。同学年のもう一人の八は男前だといい。

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