APH/西と英


※いきなり始まっていきなり終わる
※流血表現あり
※英が酷い
※ヒロイン=ノエルで固定



西と同盟組んでる(個人的にも仲良し)→西が英に捕まった→単独で助けに行く→地下牢に閉じこめられている西発見→しかし、英に見つかる→暇を持て余していた英様。俺と勝負して勝ったら出してやるよ、と提案→決闘中(今ここ)



不自然に視線を流した。相手から目を離したら命取りになるこの状況で、数々の戦を乗り越えてきたあのアーサーが。だからこそノエルは彼の狙いに気づいた。

アーサーが腰の短剣を引き抜くと投擲した。それはノエルでなく鉄格子に張り付いていたアントーニョへ向かっていく。大きく見開かれるペリドットの瞳、弱り切った身体では避けることも出来ない。否、きっと何が起きてるかもわかってないだろう。

「させるかっ!!!」

柵と短刀の間に身体を滑り込ませるとギリギリのところで短刀を弾いた。軌道を変えた短刀は床に転がり、乾いた音を立てる。一瞬、気が緩んだ。

「ご苦労さん」

サーベルを構えたアーサーが眼前にいた。予期せぬ事態にノエルの思考が真っ白になる。本能的に片腕を翳すと中指の付け根から肘にかけて真一文字に肉が裂けた。衝撃でレイピアを落とす。ぐらりと傾ぐ身体、弾けた血飛沫の向こう側でアーサーが嗤っていた。

ノエルは鉄格子に背中を打ち付け、そのまま動かなくなった。アントーニョが狂ったように呼んでいるが、今のノエルには届かない。腕の痛みだけが鮮明だった。

「痛そうだな」

「カークランド!!このっ、卑怯もんが!!」

「うるせぇ。役立たずは黙ってろ」

アントーニョが躍起となって鉄棒を外そうとしているがびくともせず耳障りな音が響く。無駄な足掻きだ、とアーサーは嘲笑った。

「さて、能無しはほっといて。どうしてやろうか。ノエル?」

血溜まりに沈むノエルを捕まえようとアーサーが近寄ったその時、それより早く鉄格子の隙間から伸びた腕が彼を捉えた。引き寄せられ前のめりになったアーサーが覆い被さるよう降ってくるのを見て正気に戻ったノエルは転がることによって回避した。

「こいつに触んなや!!」

「アントーニョ!?」

「ノエル逃げぇ!!」

「てめぇ何しやがる!!放せ!!」

振り向くとアントーニョが鉄格子を挟んで抱き合うような状態でアーサーを拘束していた。アーサーは離れようと髪を引っ張ったり殴ったりしているがアントーニョはまったくひるまない。

「何言って…!!!」

「早く!!」

「くそっ!!誰かいないのか!?侵入者だぞ!!」

ついにアーサーが応援を呼び始めた。ここにいては危ない。けど、アントーニョを助けるためにここに来たのだ。なのに、本懐も遂げられないまま逃げ出すなんて出来ない。

「一緒に逃げよう、アントーニョ!!!」

「俺のことはええから…なぁ?ええ子やから親分の言うこと聞いたって」

「でも!!」

「行けやぁ!!!」

「っ!!」

アントーニョの怒声に弾かれるようにノエルは走り出した。長い階段をのぼり、入り口付近で様子を伺っていた兵士を蹴り倒して地上へと飛び出した。すれ違う兵やメイドが血まみれな姿で疾走するノエルに驚く。止まったら確実に捕まる、走り続けなければ。痛む身体を叱咤してむしゃらに足を動かし続けた。





中途半端…!!書きたいとこだけ書きました。そして私は戦闘シーンなんて書けないと悟りました←





next|top|back

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -