APH/菊と妖怪と時々アーサー


※not夢



「おーい、本田大丈夫かー、どわぁぁぁ!!!」

風邪を引いたと聞いたので、たまたま近くにいるし同盟国のよしみだ、見舞いでもいってやるか!!と、来てみれば本田は妖怪達に囲まれながら寝ていた。本田しかいないと思っていたから吃驚した。

「なんだお前らか。驚かせんなよ」

こいつらみたいな存在には慣れているが、薄暗い部屋の中で大量の目玉が光っているのにはさすがにビビった。

「つか、何してんだお前ら、ってうん?」

不意に服を引っ張られて斜め下を見れば童子だった。彼女は自分の口元を掌で覆ってジェスチャーしている。何だ?………ああ、そうか。本田が寝てるから静かに、ってことか。さっき叫んじまったもんな。OK.もう騒いだりしねぇよ。

わかったよ、と頭を撫でてやれば通じたようで童子は本田の枕元に腰を下ろした。童子の隣に座って覗き込むと額に手拭いを乗せた本田は真っ赤な顔をしている。呼吸も荒い。周りの妖怪たちは不安げな表情をしている。

「(そうか。こいつらも心配してるんだな)」

本田にはこいつらが見えないけどそんなことは関係ないんだ。忘れ去られたとしても本田は友人で、友人を心配するのはごく普通のことで…だからこうして集まってきた。

童子が本田の頬に触れた。感触も体温もわからないはずなのに、本田の苦しそうな顔が柔くなる。何か感じる物があるのだろう。見えない絆で繋がっていられる彼らが羨ましくなると同時に心が温かくなる。


「早くよくなれよ本田」


こいつらに元気な姿を見せてやらなきゃな。





(アーサーさん。先日はありがとうございました。何のお構いも出来ずに申し訳ございません。あの一つお訊きしたいのですが、アーサーさんの他に誰かいませんでしたか?アーサーさんがいらっしゃる前から誰かいたような気がしまして、おかげで心細さがありませんでした………私何かおかしなことを言いましたか?いえ、アーサーさんが笑っていらっしゃるので。アーサーさん?)





そこにいる



菊さんと妖怪たちの組み合わせも大好きです。アーサーが絡んでもぷまいです。


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