APH/日


※パロディ
※中途半端



菊さんは孤児だった私を拾ってくれた。彼がいなければの垂れ死んでいたか、娼婦にでもなっていたか…兎に角、碌な人生ではなかっただろう。暖かい食事に安眠出来る寝床や綺麗な服が用意され、学校にも通わせてくれたのだからとても感謝してる。だが、あえて言おう。



本田菊は最低な男だ。





玄関のドアを開けた時点で違和感を感じた。ふわっ、と一瞬だけ香った甘い臭いは嗅ぎ慣れない物だった。リビングに入るとテーブルには封が切られたシャンパンとチーズが盛られた皿がある。グラスが2つ。1つは空でもう1つには琥珀色の飲み物が注がれていた。放置されているブランド物のバックの傍にはピンヒールが転がっている。極めつけには菊さんの部屋の前に大人っぽいワンピースが脱ぎ捨ててあった。勿論、私の物ではない。おっさんめ、何盛ってんの。せめて部屋に入るまで我慢しなさいよ。

隠す気もない、ていうかあからさますぎて辟易する。別に彼が何しようが構わないが、共有のスペースで勝手なことをするのはやめてほしい。

微妙に散らかっている部屋にため息を吐いてからトレイを持ってくる。テーブルの上の物を全部乗せた。グラスはシンクに運んで、シャンパンは正しい保存方法を知らないので取り敢えずチーズと一緒に冷蔵庫へしまう。リビングに戻ってワンピースはハンガーにかけておく。ピンヒールは揃えてバックの隣に置いた。テーブルを布巾で拭いて、はい終わり。それなりに見れるようになった。なんで片付るのかって?嫌味に決まってるでしょう。

一仕事終えて自室に戻って寛いでいるとバタン!!と、乱暴にドアが開く音がした。リビングのほうがドタバタと騒がしくなったが、暫くすると何も聞こえなくなった。それから数分もしないうちにもう一度ドアが開いたが、物音はしない。先程とは対照的に静かに動いているのを感じた。

部屋を出る。まとめておいた荷物は消えていた。中央に据えられているアイボリーのソファーを陣取る。私の視線の先にいる男は冷蔵庫のドアを閉めると振り向く。気怠げな目が私を捉えた。

「ああ。いたんですか」

すっごくどうでもよさそうに一言。緩慢な動きでペットボトルのミネラルウォーターを飲み始めた。



半端なところで終わってるのでまったくわかりませんが、一応マフィアパロです。ヒロインは菊さんに拾われた女の子。なんで菊さんが最低男なのかというとは女をとっかえひっかえしてる上に性格が歪んでるからです。そんな男だとわかっているのに菊さんに恋しちゃってるヒロインの奮闘記(笑)年の差がある設定ですが香月にしては珍しく年上ヒロインじゃないです。続き書けたら書きたいなー。

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