BSR/元親 ※独白 ※3仕様 ※暗い、果てしなく暗い ※ヒロイン=七海で固定 疵はあまりにも深かった。四国壊滅の際、七海もその場に居合わせた。大勢の仲間が死んだこと、己だけが生き残ったこと、攻めてきたのが信頼していたやつであったこと。その全てに傷つき、心は壊れた。 震える身体を丸めて嗚咽を漏らす。頬を滑り落ちる大粒の雫が畳を濡らした。七海は泣きに泣いて体力が尽きると寝入った。食事も取らないまま何日も眠り続け、目覚めても暫くはぼーっとしているが何かを思い出してはまた泣き出す。そんなことを繰り返していた。その間、俺は七海を抱き締め、背を撫でて落ちかせようと必死になる。そして眠りについた七海を蒲団に横たわらせていた。 七海の寝顔を見ながら自分を責めた。俺がもっとしっかりしていれば部下を死なせることはなかったし、七海を不幸にすることはなかった。いっそ、二度と目覚めほうが七海にとっては幸せなのかもしれない。そうしてやるべきなのかもしれない。けど、俺にはそんなことは出来ない。部下を失い、七海まで失うのは堪えられない。だからどんなに七海が狂おうとも手放せない。七海が目を開かなくなるその日まで繰り返す。 今日も七海は海面に浮かび上がり、再び深海へと沈んだ。 「それでいい、また眠れ…」 嘆きの海に沈む アニキの究極バサラ技発動後の台詞が切なくて切なくて…。普通にupしようかと思いましたが短いのでこっちで。 |