(そしてその後)


「先輩ひどい!私たちのこと忘れていたでしょう!?」
「あーごめんねー?」
「軽ッ!先輩軽い!私たちにもっと愛をくださいよ!」
「そんなことないよー。注いでますよ」
「そんなことありますよ!大福だって、俺たちの分とか完全に忘れてたじゃないですか!」
「あ…あはははは」

「庄左と彦と楽しそうにお茶してたじゃないですか」
「それはうん、楽しかった!」
「そんな清々しく言い切られると、私たちはどうすれば…」
「ちょ、いい年して泣かないの!ほらお煎餅あるから一緒に食べよう!」
「……うー…はい…」
「はいはい、三郎はいい子、勘右衛門もいい子」
「先輩、その子ども扱いが何か突き刺さります…」

「じゃあどうしろっていうのかね、君たちは。難しいお年頃なの?」
「そうですよ…この煎餅、雷蔵たちにも分けていいですか?」
「うん、いっぱいあるからいいよ」
「ていうか先輩」
「何?」

「これ、見間違いですかね?タソガレドキ謹製って焼印入ってる気が……」
「あ、何かお詫びだって。さっき尊くんが来てね、くれたの」
「お詫び?この間の、ですか?」
「そう。豆大福食べちゃってごめんねって」
「「え、そっち!?」」




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