組頭と
(組頭+夢主:現パロ)
「思い出すなあ」
「何をですか?」
「ん?小さい頃のお前」
「は?私ですか?」
「そ。昔さ、私がサンタに何を貰うか決めてるのかって訊いた時――」
『おねがいしたら、サンタさんほんとにプレゼントしてくれますか?』
『そうだねえ。まあ大概のものは大丈夫だと思うけど?』
『ほんとにほんと?』
『まあ、それなりに経済力はあるつもりだしね』
『けいざいりょく?』
『…いや、それより何が欲しいの。父様がサンタに言っておいてあげるよ』
『あのね、あのね。父様と尊くんたちとケーキたべてね、それでクリスマスしたいんです!だって父様、いつもお仕事いそがしいでしょう?だから、サンタさんにおねがいするんです』
『そっかー。じゃあ父様、頑張らないとなー』
『??』
『クリスマス、楽しみだね』
『はい!』
「――って。あの頃のお前はほんと、無邪気で可愛かったなー」
「……はあ」
「まあ今も可愛いけどねー」
「あの、父様?」
「ん?何」
「もしかして…私が明日、小平太たちとクリスマス会するって言ったの根に持ってます?」
「ははは。まさか」
「ですよね…。あの、念の為に言っておきますけど、クリスマス会は昼間ですからね?夜は家でケーキ食べるんですからね?」
「え」
「え、って何ですか、えって。仕事早く終わらせて帰ってきてくださいね」
「そりゃ、頑張らないとなあ」
「…よかった。これで陣内さんも無事に家でクリスマスできる」
「何か言った?」
「いいえ、何でも!」
(黄昏組編と若干繋がっていたり)
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