七松と

「とりっくおあとりーと!」
「…小平太、重い」
「お菓子くれ!」
「あれ、そっちか。ちょっと待って、今探すから」
「ん?何だ、いたずらがいいのか?」

「いや、いたずらは別にいらないけど、お前にこういうの教えるって仙蔵とか長次でしょ?はい、お饅頭あげる」
「よくわかったなー。半分食べるか?」
「うん、食べる。だってさー、留とか文次郎はあんまり興味無さそうだしさ」
「伊作は?」
「伊作は、最近薬草煎じたり薬草煎じたり保健委員会予算確保バザーの準備したり、薬草煎じたりで忙しいじゃないさ。あんまり暇じゃないでしょ」

「まあなー。で?何で仙蔵か長次なら、いたずらになるんだ?あ、この饅頭うまいな」
「仙蔵か長次なら…っていうか、仙蔵辺りが面白がっていたずらを全面に押し出して教えそうだなーって思っただけ。あ、ほんとだ美味しいねこれ」
「まあ、確かにそうかもな。でも私が聞いたのは長次にだぞ?」
「長次に?」
「ああ、一年は組がはろうぃんをするんだってさ。それで長次はボーロを作るって言っていた」

「一年は組が?じゃあ私も何か用意した方がいいかなー」
「そうだな。だからこうして言って回ってるんだ」
「あ、そうなの?他の四人にも?」
「これから言ってくる」
「ふーん。あ、お茶飲む?」
「ああ、飲む。ところで何のお菓子にするんだ?」

「何にしようかなあ。長次はボーロでしょ?私らしさって何だろ」
「煎餅じゃないか?」
「いや、煎餅は私って言うか父様だよね?でもそうなのかなー。煎餅にしようかな…。小平太は?」
「私は饅頭にするつもりだ」
「へー」
「一緒に買いに行くか?」

「うん。じゃあ外出届貰ってくるね」
「じゃあ私はその間に他の四人に伝えてくる」
「また後でー」
「また後でな!」

(2011ハロウィンその2)

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