「ねえねえ荘介」
「んー……」

「寝るなよおい」
「ッテェ!だからって殴るか普通!?」
「蹴った方が良かった?」
「そういう問題じゃねぇよ」
「知ってる」

「何だこのろ組」
「何だって何だよ、い組」

「……で、何だ」
「あのさー、私たちってい組とろ組じゃない?」
「そうだな。そしてお前は本当に普通に話を続けるんだな。知ってたけど」
「考えたことないかい」
「何を」
「は組がいないなーって」

「…ああ、まあそういやいないな。は組。…で?」
「でって、それだけ?」
「それだけだろう?何だよ。は組必要か?」
「気にならない?」
「別に」

「えー…。お前はほんと、好奇心てものが薄いよねえ。い組なのに暑苦しさにも欠けてるし」
「暑苦しいのはせいぜい文次郎くらいだろ」
「仙蔵の二つ名なんて『燃える戦国作法』だよ。暑苦しいじゃないかそれだけで」
「……」
「ちょっと、今ここで寝るか普通!」
「だから蹴るな!…そもそもお前に溢れてんのは好奇心じゃなくて享楽心じゃねえのか…」

「失礼だな」
「お前もな」

(20150226)


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