6/9 一体何のことだろう、と考えるイタチの行動はサスケの言葉が的を射ていた。サスケは仕方なく口を開く。 「昔、アンタの誕生日の翌日に約束しただろ」 驚いて目をしばたかせる。長期任務で夜遅くに帰ったときのことだ。 「兄さん、プレゼント何がいい?」 明るい笑顔で瞳をきらきらさせながらサスケは兄に問いかけた。 昨日誕生日であったのに、この質問をかける暇もなく家を出て、自分が寝た後に帰ってきた。 だから今日必ず聞きだそうと寝る前に決めていた。 「無理するな。オレの誕生日は昨日で終わったからな」 サスケは少し頬を膨らませた。 本当は今日になってもあげたかった。 だが本人に「終わった」と言われてしまえば仕方がない。仕方がないのでこう答えた。 「違うよ。来年の話だよ」 一瞬イタチが悲しげな表情をしたように見えた。だがいつもの微笑みをみるとそんな筈がないと思い直す。 「サスケが幸せで居てくれれば…それでいい」 「オレは兄さんと居ると嬉しいよ」 即答だった。嬉しいことは嬉しいのだから。兄の言う幸せとは嬉しいことだとサスケは解釈している。だが1つ不満があった。 「…それじゃあ、いつもと変わらないよ…」 サスケは兄に修業をみてもらう時間があまりないことはあったが、傍にいないことは兄が長期任務に行ってるときくらいである。 現に今も傍にいるのだから。 そこでサスケは思い付く。いつも兄がしてくれていることを。 それが今この状況を生み出していた。 「あの時決めた約束。ずっと叶えることできなかったからな。今になった」 抱きしめる力を更に強くする。それでもイタチが痛くならないように。 「誕生日おめでとう…兄さん」 イタチはサスケに腕を回して慈愛を込めた感謝の意を述べた。 本当は1ページのつもりでしだがいつの間にか文章が長くなりました。 書いててめちゃくちゃになってもう挫折しかけましたがなんとかupできました。 最近甘々しか書けない…ほのぼの書きたい!! 今年は金欠なのでともかく目一杯の愛を贈ろうと思います。 兄さんおめでとう!! 2011/6/9 ←top |