復讐

今週のアニメ見ながらこういう境地だと悟った直後に作成。
原作まんまの短い話です。



爽やかな青空の下。イタチは振り返って微笑む。
風が長いイタチの髪を靡かせる。

「サスケ、そろそろ帰ろう」

その言葉にサスケは頬を膨らませる。
先程までの笑顔はすぐに表情から消えた。

「新しい手裏剣術教えてくれるって言っただろ」

「明日はちょっと大事な任務があって…その準備がある」


…また任務。
忙しいことは自分でも理解しているが、それでも納得ができない。
そっぽを向いてサスケは呟くように、でもイタチに聞こえるように言った。


「…兄さんの嘘つき」


自分の都合で約束を守れなかった、というのは日常茶飯事。
自分の意志とは逆にサスケと居る時間を減らしていく。
それを分かっていながらもこうして少しでもサスケと一緒に居られる時間がイタチには幸せだった。

いつものように手招きしてサスケを呼び寄せる。
その瞬間を待ちわびていたかのようにサスケは笑ってイタチの方へと駆けていく。
サスケが程良い距離に来た時に手招きしていた手の二本をサスケへと伸ばす。
その指がサスケの額を小突いた。


「許せサスケ、また今度だ」






―木ノ葉を潰す。
そう決意したのは兄の愛情を知った時だった。
その時はすでに遅かった。この世にもう兄はいない。

「オレは……」

見上げる空は澄み渡り、青々としていて雲ひとつない。
サスケの心に全て邪なものが移っていったような、そんな空の青さ。
この空の下にのうのうと暮らす平和な里。
自分たち一族を不幸に陥れ、兄を苦しめ犠牲にしておきながら、笑って暮らしている。
サスケは拳を思い切り握り締め、歯を噛みしめた。
憎い。苛立たしい。気分が悪い。殺してやりたい。
命を下した上役も、里に住まう人々全てを。

悲鳴、嘆き、悲しみ、怒り…。
里は自分が味わってきた全ての事を理解できるだろう。
幼い時に決めた復讐の道。
その矛先を郷里へと向け、ただ少年は進んでいく。
黒い微笑みを湛えながら。

「兄さん…オレが木ノ葉を潰してやるよ」




















PCから初小説。
短いし、原作そのまんまという
小説とはいいがたい仕上がりなので、また削除するか修正します。
当分は残すかな。200年後くらいに削除か修正します

2011/6/18

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