03

サスケはいつも通り女の子たちをひっかけていた。昨日は少し遊びすぎたらしく、家に帰ったときは疲れ果てて睡魔が襲ってきた。
玄関に着き、時計を見ればすでに四時を回っている。いっそこのまま玄関で寝てしまいたい衝動に駆られたが、なんとか体を起こして上へ上がる。ぐっすり眠るならやはり自分の布団がいい。自分の部屋の扉を開けると、机に突っ伏しているイタチが目に入る。

「兄貴…?どうしたんだよ、こんなとこで」

先ほどまで寝ていたのか目をこすりながらゆっくりと顔をあげる。
なんとなく赤く腫れたその目に違和感を覚えつつもサスケは屈んでイタチに優しく声をかける。

「風邪引いたらどうするんだよ。なんなら部屋に連れてってやるから」

抱き上げようと伸ばした手をイタチがはねのける。
いつもと様子が違うと気づき、不安そうにサスケは訊ねる。

「どうしたんだよ、何かあったのか?」

「あったもなにも…こんな時間に帰ってきてどういうつもりだ」

イタチがいきり立ってこちらを睨みつける。
その動作に一瞬たじろいだ。こんなイタチは初めて見る。

「お前はさぞかし楽しいだろうな。色んなやつと遊んで食べて…夜通し過ごすのだからな」

「おい、何だよいきなり…」

「…別に、なんでもない」

サスケは大きく息をついた。これ以上イタチを不機嫌にさせるわけにはいかない。
そっと持っていたバラの花をイタチに差し出した。

「理由は分からないが、オレはいつも…」

「その台詞、これで何度目だ?」

バンと机を叩き、先ほどよりも怒りのこもった眼差しをサスケに向ける。不思議とサスケは先ほどよりも平常心でいられた。イタチの怒る理由がなんとなく掴めたからだろうか。

「言葉とは時に人を惑わすと聞いたことあるが、お前が良い例だな。その台詞で大勢の子を口説いて悦に入ってるというわけか」

サスケは押し黙ったまま、動かない。
イタチはフン、と鼻を鳴らしてまた話し始める。

「肯定、ということか。そうだと思っていたがな」


ばっと動いてサスケがイタチの手首を掴む。
苛立ち、イタチが離そうともがくが、サスケの方が力は強い。

「なぁ、もしかして嫉妬してるのか?」

「別に嫉妬なんか…!」

言いつつ目をそらすイタチを愛らしく感じて、思わずキスをした。

「いきなり何するんだ」

「ったく、兄貴は鈍いな。オレはアンタしか興味ねえよ」

「だったらなんで…!」

「分からねえのかよ、嫉妬してほしかったからに決まってるだろ。ちょっとからかったのさ、アンタを」

全てサスケが仕組んだと今更知ったところで、どうこうできるわけもなく、サスケに抱きしめられる。

「なんだったら今晩たっぷり可愛がってやるよ」

「……馬鹿」

サスケは隠れたイタチの思いを察しながら明るい声で言う。

「なんだっていいぜ。オレはアンタしか興味ないからな」





















おおおおお!終わったああああ!
映画公開決まってからすぐに思いついたCP でしたが、なんとか形になった!
最近裏を書きたいとひそかに思ってます。
いいんじゃないの!?期待はできないけど!
チャラスケって映画だけってもったいねえええええ!リー伝とか出演してもいいと思う。

2012/8/5top





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