02

蝉がせわしなく鳴く季節、少しの外出でさえ汗をかく。帰宅したばかりの火照った自分の額に氷袋を乗せれば、額から冷たさ全身を駆けめぐる。
そんなくつろぐ時間に耳に入る一つの音。
一人住まいの静かな部屋にインターホンの音が大きく響き渡った。
またか、と相変わらず懲りないなと苦笑しながらナルトは扉を開けた。

「よぉ、兄ちゃん。今日はどうし…」

イタチがナルトを見るなり泣きついてきたため、それ以上言葉を紡げなかった。

「そ、それで?今日はどうしたんだってばよ」

少し落ち着いたイタチの前にひんやりと冷えたウーロン茶を出してやる。
イタチは赤く腫れた目をこすりながら話し始めた。

「サスケが……」

またか、とナルトはため息をつきたくなった。サスケの女ったらしは相変わらずである。こうしてイタチがナルトを元を訪れるようになったのも、サスケの性格のせいである。
今度こそ喝を入れてやらないといけないな、と腹をくくる。

「大丈夫だってばよ!サスケは兄ちゃんのこと大切に思ってるって!」

「…そんなことない。最近家で食事はとらないし、帰るのは遅いし、良い香りするし」

「…良い香り……?」

呟いて香水のことだとわかった。これは本気で言わないとイタチの身だけでなく相談される自分の身も持たなくなってしまう。

「きっと次第にサスケは家を出たまま連絡もせずに帰ってこなくなってしまうんだ…」

だが、限界は思ったよりも近くにあった。しょげたように消極的な考えを次々と口に出すイタチに我慢しきれなくなってナルトがバンと力任せに机を叩く。

「あーもうっ!今回はっきり言うけどなあ、こんなところでぐちぐち言うより、サスケに面と向かってガツンと言っちまった方がいいってばよ!」

ぱちぱちとしきりにまばたきを繰り返しながらじっと見つめる瞳に鼓動が高鳴る。と、突然ぱっと何かが乗り移ったようにイタチの顔が明るく変わる。

「そうだな!その手があった!ありがとう、ナルト君!」

にこやかに微笑みながら意気込むようにぶつぶつと独り言を言って去っていく。

「一体なんなんだってばよ…」

でも間違ったことは言っていない。あの兄弟のことだから何とかなるだろうと軽い気持ちで台所のラーメンにいつも通り湯をそそいだ。





















なんとおおおおおおおおおおお!
映画始まったじゃないかあああああ!!
見た人いますよね!?私もその一人ですg
でも挫けません、諦めません。
あと一話で完結なのでやりきります。
映画と違ってても知らないからなっ!(笑)

2012/7/28top





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