泣いてばかりの僕の現実

「一周年記念単語リクエスト企画」
リクエストされた単語はラストに掲載。
先に知りたい方は「一周年記念部屋、単語リクエスト企画」で確認してください。


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 僕が誰にも愛されることはないのだと確信したのは小学生も上級生になったころのことだ。
 高校生と中学生の兄たちに何故か父の書斎に呼び出された。
 兄たちは寮に入ったっきり帰ってくることが殆どなかった。
 生徒会役員になりたかったらしいが他の人に立場を奪われたので風紀委員やクラス委員長になったのだという。
 それはそれで立派なことだが父も母も兄たちに不満を持っていた。

 幸いにも僕は期待をかけられなかったけれど兄たちは未だに生徒会役員になるようにと両親から圧力をかけられているらしい。
 それもまた寮から兄たちが帰ってこない理由の一つだろう。

 父の書斎は広く、くつろぐためのソファーなんかもある。
 ときに仮眠をするように毛布なんかも用意されている。

 その日の書斎の姿は異様だった。
 いくつも並べられたラムネの瓶に複数のバケツ。
 床にはビニールシートが張られている。

 高校生の兄が僕の手をつかんでいるうちに中学生の兄が僕の下着とズボンをとってしまう。
 何をされるのか分からずに震えていると兄は僕にラムネが好きかと聞いてきた。
 うなずいた僕に兄はラムネを口移しで飲ませてくれた。
 ぬるい炭酸を緊張した身体は受け付けてくれなかったようで僕は吐き出してしまった。
 それが兄たちの逆鱗に触れお尻を赤く腫れあがるほど叩かれた。
 痛いと泣いても許してくれない。

 最終的にラムネをお尻から飲むことになった。
 もちろん飲み込まれるわけがないのでこぼしてしまうし、お腹が痛くなってトイレに行きたくなった。
 それでも兄たちは許してくれない。
 用意してあったバケツの中にラムネを戻すように言った。

 恥ずかしかったけれど僕はバケツの中でお腹の中の物を出すことにした。

 泣きながらお腹に力を入れてラムネを外に出す。
 しゅわしゅわの炭酸の感覚に僕はおしっこもしてしまう。
 僕が粗相をしているところ兄たちは見ながら笑いあっていた。
 泣いている僕を兄たちは笑う。
 苦しむ僕の姿がおかしいと口にする兄たちに悲しくなって僕は泣き続けた。

 ラムネの瓶に入ったビー玉をお尻の穴から兄たちが僕のお腹の中に詰めていく。
 苦しいとまた泣く僕を笑う兄たち。
 悪魔にとりつかれてしまったようだ。
 僕は泣きながらお腹いっぱいにビー玉を入れられ、そして兄の指示されるままに力んでカメの産卵のようにポコポコと産んでいく。
 ビー玉がお腹から全部なくなるとまたお尻に詰められる。
 それを何度か繰り返しているうちに僕の意識は途絶えてしまう。


 お尻にはいつも違和感がありビー玉同士がカチカチとぶつかって鳴る音に身体が震える。
 ラムネやビー玉をお尻に入れるのを嫌がると兄にお尻を叩かれておちんちんに輪ゴムをつけられる。
 それは痛くて辛いと知っているので僕は泣きながら兄に従うしかない。
 誰にも相談する人がおらず僕は兄たちが家に帰ってくるのを恐れた。

 どうして父の書斎でこんな嫌がらせをするのかも理解できないでいたある日、僕はダメだと思いながら父に助けを求めた。
 中学生になって泣き続けるわけにいかないと思ったのだ。
 父だって自分の書斎を汚されるようなことは嫌なはずなので兄たちを叱って止めてくれるはずだ。
 期待はむなしく砕かれた。

 父は書斎を汚した犯人を探していたのだ。
 僕はまんまと名乗り上げてしまった。

 父にお尻を叩かれて泣いているとお尻に棒を入れられた。
 イボのついた棒を出し入れされるとビー玉を外に出すときと同じようにおちんちんが熱くなる。
 おもらしをしてしまうと当然、父は怒った。

 兄たちのような寮のある学園には通わず僕は家から通える距離の学校に行っている。
 僕の頭が悪いせいだと思っていたけれど本当は父も兄たちもみんな僕が嫌いだからだ。
 だから、帰ってくるなりみんなで僕のお尻を叩いたりおちんちんを強く握る。

 お尻の中にビー玉ではないやわらかく弾力がある球体がつらなったものを入れられて学校に行かされたり、おちんちんにおしっこが出ないように棒を入れられたりもする。

 僕はやっぱり家族の嫌われ者なのだと泣いていると父がキスをいっぱいしてくれる。
 キスは親愛の証だから嫌いな相手にはしないというけれど僕は完全に父を信じることはできなかった。
 兄たちはお尻とおちんちんにばかりキスをするので嘘臭いのだ。

 僕の現実はお尻の違和感で出来ている。


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兄弟、勘違い、ラムネ」+「泣き虫、ぼっち受け」NG「夢オチ」という単語リクエストからでした。


細かいことですがラムネの瓶の栓などに使ってるのはビー玉(B玉)ではありません。
ビー玉のBってB級品のBですからね。
ラムネに使うのはA級品ですが主人公はそれを知りません。

そういう意味での勘違い……ってわけでもないですけれど、続きがあったらビー玉ではなくA玉というかガラス玉だと認識する話があるといいかも……?
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