好きな相手が間接的に双子の兄のセフレに抱かれてる状況から逃がしたい

水山視点。
 
 
 これは間接的なNTR展開なのかと風呂場でハレトの体を洗いながら思う。
 
 俺が触れていない場所が痙攣する。
 ハルトが誰かに抱かれているものを受信しているんだろうか。
 なら、塗りつぶすために俺がもっと抱き潰してやるべきだから「さすがに、もうダメっ」とエロい顔をされる。
 トロトロに快楽にとろけた視線はエッチな刺激を求めているが、俺に我慢を強いる。押さえつけて無理やり犯したいところだが、中出しした精液をひりだしている姿も楽しい。中に出したものを外に出すために腹に力を入れるハレト。そんなハレトの背中にぶっかける。チンポをハレトの背中にこすりつけると「ふみゅう」としか言いようのない声を出して浴室の床に倒れ込んだ。完全に逆上せている。
 
 シャワーをかけると耳に入らないように体勢を変える。いつもの元気の良さがなく、緩慢な動作がいやらしい。ゆったりとした動きと細く吐き出される息。身体を投げ出して脱力するようなハレトはエロさを人の形にした存在だ。
 
「い、しき、トビそう」
「寝ていいって」
「みずやま、また、エッチなことすんだろ」
 
 言いながらハレトは身体をビクビクと震わせる。
 俺が触っていないのにという怒りが下半身を熱くさせるのかチンポが硬くなる。
 
「絶倫すぎて引くわ〜」
 
 言いながらハレトは俺のチンポを握ってくる。
 戸惑うどころか、うっとりと見てくる色情狂。
 セックス大好き星人すぎて俺とハレトの相性の良さを改めて思い知る。
 
 双子の兄であるハルトの身体の感覚がハレトにフィードバックしたとしても、ハレトは俺とのセックスを望んでいる。誰かに抱かれたいというよりは、俺に触られたがる。肉体的な相性以上に精神的に合うのかもしれない。ハレトの望むことを俺はきっと完璧にやり遂げられる。
 
「オレのおしりは水山に入れられるためのスケベ穴になっちゃった」
 
 限界だ、無理だと言い続けたくせに自分で尻の中に指を入れてアナニ―しだすハレト。
 殴りつけたいぐらいにエロい。
 ぐちゅぐちゅという水音が浴室内に響き渡る。
 俺が中出しした精液を外にかき出しているのではなく、アナルに指を入れてひとり遊びをしているようにしか見えない。
 
「こん、なの、おしりから、でる音じゃない」
 
 興奮しているハレトに挿入しない理由がない。犯されたがっているようにしか見えない。確実に誘ってる。俺の髪を引っ張って「勉強しないとバカになるだろっ」と怒ってくるが、勉強したがっているなら締めつけるなと言いたい。俺のチンポを食いついて離さないハレトのかわいいおしり。
 
「かが、み、見な、がらだとっ、すぐ、イッちゃいそう」
「ブラコンすぎかよ」
「そこは、ナルシーじゃねえの」
 
 浴室の鏡はすこし曇っているが、ハレトとそれを後ろから責めている俺がよく映ってる。
 
「ナルシーでもないかも」
「瀧野?」
「ハレトでいい。ハルトに対してはオレの名前呼んでたじゃねえか。ってか、ハルトのことハルトって呼んでっし」
 
 浴槽のふちではなく、お湯を乱暴に叩くハレト。
 今までずっとハレトに対して「瀧野」と名字で呼んでいたが、それがどうやら不満らしい。
 俺のことを好きなくせにそんなことはないという顔をするハレト。
 
「鏡越しに後ろにいる俺を見たい?」
「いいじゃん。エッチしてる時の水山はオレ限定の水山なんだからっ」
 
 双子の兄の抱かれている相手に間接的に抱かれているなんていう発想をハレトは持っていない。あくまでも俺とセックスをしている。俺を味わいたいとかわいくねだってくる。体勢を変えて俺の方に顔を向けさせると恥ずかしいのか肩口に顔を隠す。俺の肩や首にハレトの髪の毛があたるのがくすぐったい。
 
「オレはぜんぜん、エッチじゃないから!! ハルトの方がすっげーから、こんなの大したことしてない」
 
 対面座位で自分で腰を動かす淫らさを見せつけておきながらハレトは無茶なことを言う。ハレトがエロくなかったら、街中を裸で歩き回る人が出てくる世界になってしまう。
 
「ハルト、こどもできちゃうとか、にんしんさせてとか、叫んでんの。男同士だからヤッても出来ねえよな?」
 
 うかがうために俺のことを上目づかいで見るハレトは馬鹿かわいい。
 俺の金玉をすっからかんにするのが目的なら大成功だ。短期間で精液が絞り出されすぎている。
 
「たしかめるために中出しセックスもっとしろってか?」
「水山のエッチ。教科書見ろって言わねえのかよ」
「教えてほしいんだろ」
 
 乳首をつまみあげながら「男でもここからミルク出るって知ってるか」と囁けば「なんで、どうして」と興味を持つハレト。理由の説明をしながら延々と乳首責めをすれば「みるくでないけど、ちくびとれそう」と言い出した。
 
 湯船の中でチンポをハメたまま胸を揉んだり、乳首を引っ張る。
 精液はすでに出ないが、体をビクッと痙攣させるのでハレトが達しているのは分かる。
 
「今日一日で水山専用のスケベ穴になった。オレは進化しすぎだ」
 
 ちょっと誇らしげなハレトのずれっぷりに和んでいると「ツッコミ入れろ」と怒られた。
 冗談と本気の境目が分からない。
 
「スケベ穴ってなんだ」
「ハルトが言ってた。男が興奮するポイントなんだろ」
「おしりおまんことか言いそうだな」
「言ってた。あひゃあああとか叫びながら」
「……嫌がらせじゃねえの、それを聞かせるのって」
 
 心配する俺にすねた顔のハレトは「オレが勝手にハルトのエッチなところを見たから、オレが悪い」と言い出した。
 自分で見たとはいえ、ショックなものを目撃したのは間違いない。そのせいで、ハレトが過度にエロに突き進んでいるのも分かった。
 
 自分の双子の兄がすることは、何よりも素晴らしいと肯定したい。ハレトの優しさがエロへの探究に火をつけている。
 
「水山のチンコがないとこまる」
「もっとかわいい言いかたしてくれ」
「水山は毎日オレに無料でチンコを貸す契約書にサインして」
「そんな契約書ヤダな」
 
 好きだから付き合ってくれと言えばそれで済むことが出来ないハレトが馬鹿かわいい。
 ハレトが水を手で遊ぶ、ちゃぷちゃぷという音がしばらく浴室に響いていた。
 
 
2018/08/05

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