愛玩ペットが一番マシかと思います!! | ナノ

  018 ぺろぺろエンドレスぺろぺろ


 
 
 俺はショタっ子ベルトルをぺろリストと名付けることにした。
 現実逃避とかじゃない。
 こんなに巧みな舌使いとかぺろぺろ免許皆伝ぺろリストでしかない。
 見た目と年齢が違うのかもしれないけど敏感な部分を容赦なく責めてきたりする思い切りの良さと何でもない場所を開拓されて導かれる新境地への期待。
 唇にも性器にも触ってきてないのに指をふやけそうになるほどしゃぶられたり、脇の下やヘソや内太もも、耳の裏や鎖骨、全部気持ちがいい。
 下に行ったから安心していたらすぐに上に戻ってきてちゅっちゅっぺろぺろ。
 ゆるキャラのごとく「はわわぁ」とか言いたい。ゆるキャラじゃなくて一昔前のアホ系女子か?

「気持ちいい?」
 
 足の指の間をぺろぺろちゅうちゅうされながら聞かれて俺は「だめ、そんなところ汚いからっ」とか「離しなさい、お兄さんをからかわないの!」とか言えたら良かった。
 言えるわけねえのよ。
 俺は歯を食いしばって声を出さないことに必死。
 だって俺の手は蛇さんに絡まれて動かないからね。動かしたら俺の頭の上で絡み合って幸せそうな蛇さんが離れちゃう。きっと俺が大罪人であるかのようにどうしてこんなことをするんだって顔をすると思う。爬虫類にも表情はある。Zがいたからこそ思うことだけどこの蛇はただの蛇じゃなくてベルトヤカの家族なんじゃないだろうか。
 そう思うと今後のこともあって強気な態度はとれない。
 俺は愛玩ペットですから優しく扱ってもらわないと困るんですよねー。
 イグアナっぽいZやこの白黒な蛇が生体兵器だとしても俺はそんなんじゃないから、透明になれとか噛みつけとか言われても無理無理。
 俺にできることと言えばぺろリストの侵略に腹筋に力を入れることぐらい。
 もうメッチャぷるぷるしてる。
 腹筋強制運動とかのベルトを装着した並のぷるぷるさ。
 お腹痛い。あと顔の筋肉も引きつってる気がする。
 
「あー、もしかして……出したい?」
 
 ベルトルがショタに似つかわしくない訳知り顔で俺のチンコを指で軽くなぞる。
 出したいかもしれない。だが、負けるわけにはいかない。俺も男で四捨五入で成人ですから。大人はお漏らししません。
 
「……っ、でぃー、トイレって」
 
 ここで生真面目っぽいA兄さんじゃなくてDを指名するのはDの方が俺の日本にいた頃と同じ生活スタイルがいいっていう希望を叶えてくれそうだから。
 フランスパンを頭に乗せるよう髪型が正装だって言って一人でやってるような人を頼りにできるわけがない。髪の毛をズボズボさせたらどうされるのかベルトルのおかげで流されたけどA兄さんは苦労性臭が漂ってるからどうなるのかが怖い。Dは地雷を踏まなければ平気。どうすればいいのか教えてくれているし。ベルトルは見た目通りに末っ子っぽさを発揮してイタズラしてきそうだからナシ。
 かわいいイタズラじゃなくて俺にとってシャレにならないことしそう。
 そんなわけで今のところ俺が頼りにできるベルトヤカの人間はDだ。
 
 俺が自分を選んだのが嬉しかったのかDはニヤニヤしてる。
 微笑ではなくニヤニヤ。
 あれ? Dさん、それってキャラ違いますよね。
 
「ペットは人間のトイレを使いません」
 
 それはそんなに笑顔でいう事なんですか?
 俺に対する死刑宣告をそんなに嬉しそうにしちゃうんですか??
 ペットなめんじゃねえぞぉ。
 
「飲んであげようかぁ〜?」
 
 先っぽを小さな指でぐりぐりしながら悪魔の誘いをするショタっ子、怖いわ。
 小悪魔っていうかデビル。これがデビル!! 裏切者っ。
 
「ちょうど三人揃ってますし、後ろは聖石が入ってて問題なくても膀胱は別ですから……出しちゃいましょう」
 
 語尾にハートマークが見えそうなほどのテンションのD。
 俺のお漏らしがそんなに楽しみとか鬼かよ。
 この齢で布団に地図を描けってか?
 家族がそろっている時にペットの洪水ショーを楽しむっていい趣味してる。
 俺の心が読めたのか「イイ考えでしょう」みたいな顔をするD。
 褒めてねえからな!!
 
「彗星は嫌がってるだろ。そういう事を強制するな」
 
 A兄さんっ!!
 頼りにならない天然生真面目さんだと思ってごめんなさい。
 もう俺、A兄さんにならケツ掘られてもいい! 嘘だけど。その場のノリで思っただけだから、ガチで求められたらドン引くけど!!
 
「お兄ちゃん大好きっ!」
 
 さっそく使ってみたA兄さんへの魔法の言葉。
 A兄さんは少し目を泳がせた後、咳払いしてスーツのポケットから七色に光る不思議な棒を取り出した。照れてるの? お兄ちゃん呼びはやっぱり嬉しいの!?
 金属というよりも宝石のオパールを加工したような細長い棒。
 形としては曲がらないストローまんまで太さ的には耳かきに使う綿棒の持ち手ぐらい。
 
「ウチの長男は甘々ですね」
「えいちゃんは年下大好きだもんねぇ〜」
「その言い方はなんか違う……」
 
 Dの意見にベルトルが同意するけどA兄さんショタコン疑惑を俺は止めておく。
 何をするつもりなのか知らないけれどA兄さんが俺のお漏らしという人の尊厳を奪う行為に待ったをかけてくれたのは事実だ。神は居たんだ。俺は誓う。悪魔に屈したりしない。
 
「その棒をどうするの?」
「あれ、でぇーくん。すぅちゃんの後ろに入れる前に聖石を見せてあげなかったの?」
「あぁ、そういえば驚かせたかったので説明なしに仕込みましたね」
 
 アレってやっぱり俺をびっくりさせるのが目的でしたか!
 普通は説明してからやるよね。
 いきなり指突っ込んでくるとかマナー違反で訴えて勝てる?
 美女顔に似合わずDの性格は悪い。
 いいや、顔が美女だから何しても許されるのか?
 悪女って何とも言えずに魅力的ですもんね。わかります。
 俺をイジメてこなければ妖艶美女も高飛車美人も大好きですよ。
 
「後ろにいれている聖石と効果は同じだ。排泄をする必要がなくなる」
 
 A兄さんがそう言って棒を振ると普通のオパールな感じからブラックオパールに変化。
 極彩色な色合いが美しいとか思っていたらその棒が俺のチンコへ向かっていく。
 さすがに止めようと手を動かそうとしたけれど絡まり合う蛇は想像以上に頑丈というかねじれている。俺の力では白黒の蛇さんを引き離すことは出来なかった。力を入れさえしなければ「俺は蛇さんたちのために甘んじてやってるんだからね。俺が非力だからじゃないんだよ」っていうポーズを取れていたのに!
 俺が蛇にすら勝てない男だと証明されてしまった。
 Zと同じで俺の手に絡まっているのは蛇じゃなくて蛇っぽい何かだ。
 蛇がこんなに強いわけがない。
 金属の鎖レベルにビクともしないじゃないか。
 
「や、やめるっていう……選択肢は?」
 
 ないのは知ってるけどA兄さんは優しいから妥協案というか折衷案とか出してくれないかなって。
 
「彗星は漏らしたかったか?」
 
 トイレ行かせてくれないのかよ!!!
 ペットっていう肩書きがあっても人間ですから!
 保護動物がいいけどトイレ使わせてよ。最近は猫が人間用のトイレ使ってるんだよ?
 俺が人間用のトイレを使っても何も悪いことないんだからね!!
 
「初めてことは何だって怖いですからね……」
 
 Dが俺のことを気遣うような顔をする。
 美女顔でも騙されませんから!!
 そりゃあ、得体のしれない不思議棒をチンコの中に入れるのは初めてで、お漏らしは……小さい頃してましたけど、だからって人前でするのはやるのはイヤだよ。
 
「彗星?」
「すぅちゃん?」
「スイ……」
 
 困ったような顔をする三人は俺の太ももと腹を撫でてる。
 やめて。そんな刺激されたら出ちゃうでしょ。
 思いやりとか労わりじゃなくてイジメだから。それ俺に対するイジメだから。
 
「ぼう、……いたい?」
 
 俺が言えるのはそれだけだ。
 漏らしてぐちゃぐちゃになったシーツの後始末とか、その後を考えられる大人な俺は洪水を未然に防ぐことを考えた。A兄さんが提案してくれなければDは俺の失禁風景をニヤニヤ見ていたんだ。それを思えばA兄さんに感謝しないといけない。Dは勃起したら鋲がチンコに刺さるチンコ用ベルトとか鋼鉄パンツみたいなのしかくれない。
 チンコベルトはともかく鋼鉄パンツの正体が母さんがつけてたのを見たから貞操帯もどきだっているのは分かるけどDはそれの説明もちゃんとはしてない。
 これはA兄さんに聞いておくべきだ。後でこっそりと。
 
「痛くはない。ただ、入れている最中に動くと中が傷つくかもしれない」
 
 A兄さんの言葉を信じて俺は目を閉じておく。
 俺の了承の意思を感じたのかA兄さんがチンコを掴んでいるのを感じる。
 Dやベルトルとは指が違う。ごわついているというか、固いし大きい。
 尿道を通って何かが入ってくる。思わず身体が痙攣しそうになるが堪える。
 
「全部入ったぞ」
 
 目を開けるとチンコの先っぽに黒をベースにした極彩色のキラキラが見える。あの棒が俺の中に入った証拠。後ろにすでにアナルプラグっぽく入ってるんだから尿道を占拠されたことぐらいどうってことない。そう、どうってことないんだ!
 これで漏らさなくて済んだし!!
 
 全部終わった、そう思った俺に襲ってきた災難。
 
 エンドレスぺろぺろ地獄。
 
 失禁の心配も射精の心配もない俺に遠慮は無用だとばかりにぺろリストが強く激しく時には甘く責めてくる。しかもベルトルだけじゃない。DもA兄さんも参加してる。
 精液が出ないものの身体の反応から俺がイッたことに気づいたりして「空イキしましたね」とDが微笑みかけてくるこの羞恥プレイ!!
 ベルトルの小さくてよく動くぺろぺろとはまた違うDのぺろぺろ。
 
 そして何より、A兄さん!
 やめて、乳首噛まないで。甘噛みだからイイってわけじゃないんだからね!
 それ、ぺろぺろじゃない!!
 カジカジしないでっ。
 
 

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