名探偵コナン | ナノ


1,5話


「私買い出しに行ってきますね!」
そう行って梓さんが買い出しに出かけた。あまり忙しくはないこの時間帯。梓さんが買い出しにでかけてもあまり支障はでないだろう。
もう少しすれば、混んでくるかもしれないが・・・

「あ、いらっしゃいませー」
キョロキョロと辺りを見渡す女性が入ってきた。誰かと待ち合わせでもしているのだろうか?
今いるお客様で待ち合わせ客なんていないはずだ・・・


「誰かをお待ちでしょうか?」
「あ、あの・・・・・・梓さんはいらっしゃいますか?」

梓さんの友達だろうか?それにしても、少し年齢が離れているような気がするが。

「梓さん? 梓さんなら今買いだしに行ってしまっていないんですよ」
「そう、なんですか・・・・・・」
そう声をかけると彼女はしょんぼりとした表情を浮かべた。

「梓さんに何かご用ですか?」
「あ、はい・・・」
そう問いかけると彼女は何か言いたげであったが、言わない様子だった。何か大事な用事なのだろう。
少し間が空き、彼女は何か思い出したのか、それともまた来ればいいだろうと、考えたのかわからないが彼女は少し慌てた様子でこう言った。

「あの、もう少ししたらまた来ますので! し、失礼しました!」
「あの、あ・・・行っちゃったか」
梓さんならもう少しで来ると思いますよって言おうとしたのだが、それよりも先に彼女は店を出ていってしまった。
何だったのだろうか、彼女は。

「安室さん、店番ありがとうございました!」
「あ、梓さん」
それからすぐに梓さんは帰ってきた。

「そういえば、さっき20歳くらいの女性が梓さんを訪ねてきましたけど・・・」
そう聞くと、えっ! と驚いた顔をしてすぐに携帯を取り出した。

「あっ。うっかりしてた・・・雅ちゃん来るの今日だった!」
雅という聞きなれない名前。親戚かなにかだろう。

「梓さんとどういった関係なんです?」
「私の親友の妹なの! 中学の時に遠くに引っ越しちゃって、それからはほとんど会ってないんだけど、サバサバしててかっこいいのよー!」
なるほどと相づちをうち、梓さんが話終わるまで待っていた。

「そういえば、雅さんまた来るって言ってましたよ」
「本当!? それなら今日はラストまでいなきゃね」
「いえ、今日来るとは言ってなかったので梓さんはシフト通りに上がってください」
きっと彼女は今日中にもう一回来るだろう。だけれど、少しだけ彼女に興味が出た。少しだけ話をしただけだが、めんどくさいタイプの女性には見えなかったからだ。

「えーそうですか? じゃあ、私友達に連絡いれておきますから、雅ちゃんが来たら連絡してくださいね!」
「ええ、もちろんですよ」
その時お会計お願いしますと声がかかったため、その話はそこで終わったのだった。



20180511


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