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とりあえず着物を脱がせ、女の体を見ないように家にあったバスローブを着せた。

髪を乾かそうとも思った皇毅だったが、女の髪が長すぎて諦めた。
女は起きる様子がない。

「生きてる…か」


顔が白いが死んではいないようだ。息は浅くだが、している。ホッと一安心したものの、これからどうすればいいか考えなければいけない。

(警察に突き出すか?)

そうは思ったものの、この一連の出来事を警察がやすやすと信じてくれるわけがない。

「風呂場から着物着た女が落ちてきた、なんて信じてもらえるはずがないしな…」

まいった。

それに尽きる。



何度目のため息だろうか。ふっとソファーに寝させた女を見た。いつの間にかすやすやと寝息を立てて寝ていた。


それを見て安心したのか、皇毅は自室に行き寝たのだった。






20120514



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