親の転勤でこの高校に転校してきて1ヶ月が経った。友達もでき、クラスにも慣れた。
「ねえ、聞いた?今、生徒会メンバー募集中なんだって!」
「えー!本当!?」
後ろの方から聞こえる女子の会話。聞きたくはないが、聞こえてしまうのだから仕方がない。
「るーるるちゃんどうしたの?」
「あっ、かごめちゃん」
かごめちゃんは不思議そうに首を傾けた。私は思い切ってかごめちゃんにさっきの女子の会話に出てきた″生徒会″について聞いて見ることにした。
「生徒会って女子に人気なの?」
「あーそっかるーるるちゃんは転校したばっかりだから知らないんだ。」
納得した顔で言われ、ますますわけが分からなくなる。
黄色い声援ばかりの生徒会って・・・なんだか異色だ。
「あのね簡単に言うと、新しい生徒会長が使えないやつはいらんって言ってほとんどの生徒会の女子を追い出しちゃったんだって」
ね、前代未聞でしょ?と若干引きつった笑顔で私に言った。私は頷くことしかできなかった。
(生徒会には近寄らないでおこう・・・)
私には生徒会みたいな華やか?な場所は似合わない。注目されたくもないし、勉強も・・・得意ではない。
だから私には一生縁がない
そう思っていたのに・・・
「そこの女止まれ」
「え?」
「お前だ」
「・・・?」
「周りを見てみろ、お前しかいない」
恐る恐る後ろを振り向き、また前を向いた。もう、このままダッシュして帰ってもいいだろうか?
「さ、さような・・・」
「そうはさせるか」
がっしりと腕を掴まれ、身動きが取れない。下校時間で、周りには誰もいない。
教室にも誰もいないだろう。
「すみません・・・離してください」
「何故だ」
「な・・・何故って言われても・・・ごめんなさい!」
私は持っていた鞄をその人にぶつけた。
片手だったがうまくいき、そのままダッシュして逃げた。
「・・・この学校にあんな女が居たとは、な」
男の手には北の国からの学生証があった。
「オイ、殺生丸!今日こそは勝つからな!」
「フン、かかってくるがいい」
殺生丸は学生証を鞄に入れた。
20120828
とにかく学パロ書きたかっただけの話です。