よん

「ねねっ!いつも来る男のお客さんてあんたに気があるんじゃないの〜?」


「プリンが好きなのよ、きっと」


ツンツンと先輩にやられ苦笑いを浮かべた。
気があるもなにも、私は恋はしないし、あの人には惹かれない。

ただ、まあ…かっこいいかなとは思ったことがあるくらい。
それに、あの人の瞳を見たら魅入られてしまうような気がして怖かった。

でも、あの人結婚してないって聞いてちょっとだけ安心したのは事実。


「まあ、この店はプリンが一番美味しいからね!」


「スーパーだってここから結構遠いですもんね」

そうそうと先輩は頷いた。


「あれっ?そういえば今日はもうプリン完売なんですね。」

ガラスケースにはプリンが無く、他のケーキもあまり無かった。

…誰か買い占めたのかな?

たまにこういうことは起きる。お茶会か何かで予約もしないで買って行く人がいる。

「昼間にかっこいい人がたくさん買ってってくれたのよ」
中から出てきたのは店長だった。

店長はそれからさっきの男について数10分ずっと話していた。




「もしかして、杏里目当てで来てる人の友達かもよ?」

店長がまた中に入った後、先輩は私に話しかけてきた。

「うーん・・・どうなんだろう?」

というか・・・私目当てで来てるわけないのに。先輩はどうしてそういうことを思うのだろう?

うーん、わからない


05/26(Thu) 17:35
20110530修正



TOP