どうしよう、 この人かわいすぎる

 

「アーリオス!」

「ん…なんだ?」


アリオスが私の方へ振り向いた瞬間、空から水が

まるで水の入ったバケツをひっくり返したみたいに、勢いよくアリオスは水をかぶった。


「おっとスマン、手が滑ってな」

2階のテラスには炎の守護聖であるオスカー様がヒラヒラ手を振っている。


「なんだアリオス、避けきれなかったのか」

オスカー様は自信に満ちていた。そして、なぜか満足そうだ。

「オスカー…後で覚えてろ」


アリオスはそう低く呟くと、私の手を引っ張った。


「着替えに行くぞ」


「でも私仕事がっ…」


アリオスは私の意見を無視しつつ強引に私を引きずる。
 

「俺が風邪引いたらお前のせいだからな」


「一人で着替えられるでしょ?」


子供じゃないんだし…


「体、拭いてくれ。」


「シャワーでいいじゃない」


髪も濡れているのだからシャワーの方がいいような気がする。それに、どうして私がお世話をしなきゃいけないの


「お前と居たい…ダメか?」


「だ、ダメじゃないけど…」


そんな濡れた瞳で見られたらダメだなんて言えない。


どうしよう、今キュンてした。
アリオスが可愛いなんて思ったなんて口が裂けても言えない。





end
20110615

[ 2/3 ]

[*prev] [next#]