甘えたい


 
「私を抱いてください!」


顔を紅くしながら私に手を伸ばすミヤビ。


「いいが…」


よいしょとミヤビの言う通りに抱く。

彼女の方からこのようなことを言ってくるのも珍しいなと思った。


「そ、そうじゃなくて…」


「違うのか?」


コクリと小さく頷き、反論した。


「抱っこじゃなくて…その…あの」


真っ赤に頬を染めるミヤビを見るのも悪くない。


「行くか」


「えっ!えぇっー!?」



ミヤビを抱っこしながら、自室へと向かった。


「抱いてほしいとミヤビが言ったんだ、今更嫌だとは言わないだろうな?」


言ったとしても、やめるわけないがな。


まあ、たまにはミヤビから誘われるのも悪くない。





end
20101208
初ハチクさん

 

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