そうやって出会ったのが今で言うシード達。

ゴッドエデン内の学校で義務教育を受けつつマネージャー業務を行う日々。
しばらく過ごすと、私をゴッドエデンに連れてきてくれた赤い服の人が聖帝という偉い人なのだと分かった。だから初日以外話す機会はなく、それでもあの人、豪炎寺さんが見える度に目で追った。
大変でもマネージャーとして私を必要としてくれていると感じることができるこの施設に連れてきてくれたことに感謝していた。



そんな日々を過ごしながら本当に色んな人に会った。剣城くんなんかは凄く印象的だ。
あとはチームゼロのみんな。キャプテンの白竜。

厳しいゴッドエデンでは終日私語は慎むことになっていたために選ばれたチームのアンリミテッドシャイニングやエンシェントダークの人達なんかは、マネージャーとして触れ合うことはあっても遠く感じられる存在だった。

それでもマネージャー仲間の皆は誰がカッコイイだの素敵だのと盛り上がったりしていたのを覚えている。

かく言う私も、人一倍厳しい練習を乗り越えたチームゼロのキャプテンである白竜が優しくて、マネージャーの私達にも謙虚で、誰にでも同じように接する所が素敵だと感じていた。



それから雷門中の皆がゼロを倒してフィフスを解体し、ゴッドエデンにいたシードやシード候補達は全員島を出た。
だだ一人を残して。

まさか一緒に住むことになるとは思わなかったけど、そのおかげで白竜と青銅とはかなり距離が縮まった。でもやっぱりゴッドエデンにいた頃の記憶は強く、どこか才能のある者とない者の壁のようなものを感じていた。


そしてあんなアホだと思っていなかった白竜に癒されながら過ごした数ヶ月、ひょんなことから白竜に告白された。まさかと思ったけれど白竜は本気で、私も素直に自分の気持ちを伝えた。

白竜はゆっくりでいいからお互いを知っていこうと言ってくれて今に至る。
2人ベッドの上、時間は深夜、白竜に抱きしめられていて暖かい。



「私の話はこれくらいかな。あの事件は結構有名だからあんまり人に言いたくないんだけど、白竜は特別だよ。」

「ああ、ありがとう奏。辛かったな。」


「うん…でもゴッドエデンで皆に会えて、白竜に会えて良かった。これだけは、本当に。」


そう言うと、白竜は私を抱く腕の力を強くした。

私も白竜の背中に腕をまわしてパジャマの布をギュッとする。


「…次は白竜のことを教えて。聞きたい。」


「俺か?そうだな、俺は…。」



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20120323
まだエロいのは早いかと思いまして

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