私は今ダイニングで白竜に抱きしめられて、見つめられながら告白を受けた所だ。心臓がバクバク言ってる。今にも破裂しそうだ。

白竜が顔を少し赤らめながらも真っすぐ私を見てくるのに対して、私はうろたえて顔を真っ赤にして白竜から目をそらすばかりだった。

次は私の気持ちを伝えなければならない。


「私は…白竜のこと好きだよ。」

「そ、そうか!だったら…!」

「だ、だけど!だけどね、白竜は私と違って何でもできるし、選ばれた人間だったし、なんだか遠い所にいるような人だったんだ。だから白竜と付き合うってよく分からない…。」


そういって白竜を見上げると、白竜は柔らかく微笑んで私に言った。


「そうか…俺にとって奏も、遠い所にいたよ。」

「?」


私を抱く腕の力が強まる。

「俺達、お互いのことをあまり知らないな。」

「え?う、うん。そうかもしれない。」

「自分から言っておいてなんだが…付き合う前にお互いを知る時間を作ろう。俺は奏のことが知りたい。」

「私も白竜のこともっと知ることができたら、もっともっと白竜が好きになれると思う。なんだかまだ遠い感じがするもん…。」

「じゃあ決まりだな。早速だけど、今夜一緒に寝たい。」

「?!い、一緒に寝るってどどどどういう意味、なの、かな。」

「いつも勝手に入っていたからな。正式に頼んでみた。」


どや顔をする白竜。
ですよね、そんないきなりすっ飛ばす訳ないよね。


「そういうことなら…ダメじゃ、ないかも。」


「ありがとう奏、大好きだ。」


うわわわOKしちゃったよ!さっきより強く、ぎゅうううううっと抱きしめられて私は苦しくなる。


「ちょ、白竜くるし…!」
やっぱり腕で押してもびくともしない。
唸りながらなんとか離そうとするけど白竜はまったく離れる気がないらしい。
でも早く離れなきゃならない。実はさっきの会話中だってこんな所でしていていいものかとドキドキしてた。
なぜなら…



「俺本当邪魔だよね…。」
「?!せせせ青銅!」

「ごめんもっと待ってればよかった。」

「ああ青銅、丁度良かった。奏が…」

「いいから白竜!はーなーしーてー!!」


白竜は全く気にしないと思っていたけど正に予想通りだった。
この家にはもう一人同居者がいるじゃないか。



「なぜだ。」

「ごめん俺もうちょっと向こうでやさぐれてるよ。」
「わあああ青銅!」


結局、青銅は行ってしまったし白竜は小一時間離してくれなかった。



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20120221

添い寝ってドキドキするよねえ

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