「すげぇ、腹筋割れてんじゃん。」

「でしょ〜。まぁ新体操のみんなこんな感じだよ。」

「うわっ。女子って腹筋割れないんじゃないの？触っていい？」

いいよ、と言おうとした瞬間、扉がガタッと小さな音を立てた。
全員の視線がそちらに注目する。

「………。」

「…そこのスケベも触るぅ？」

「なっ……！」

「えぇ〜見てカルロ、白河が動揺してるよ〜。」

「免疫なさそうだもな、アイツ。」

「うるさい…。」

そんな、お腹くらいで。
顔を赤くする白河を見てそう思ったけど、２人にからかわれる姿と教室で見る姿のギャップが面白くて（始めにからかったのも私だけど）もう少しからかうことにした。

「扉のところからずっと見てたもんねぇ。」

「見てない。」

「見てた！」

「見てない！」

「強情！」

「しつこいぞ！」

そう言って白河は私の頭を軽くチョップした。
私はその手を素早くとって取っ組み合う体制をとった。

「むむ………。」

全然動かない。
そこそこ力があるところを見せようと思ったのに！
成宮くんと神谷くんが私を応援して茶化した声援を送っているけど本当にちっとも動かない。

次第に押されてしまい私は腰を後ろにそらす。
神谷くんが「青葉って背骨あるか？」とか言ってる。
そんなに？と思って白河くんを見るとなんだか悪い顔をしていた。
収集がつかなくなってきてどうしようかと思ったけど、３人を探しに来た山岡くんが顔を出した所でこの茶番は終わったのだった。


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金カ見てたのでノリがおかしいわね。

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