ホワイトデー
花岡「左近、待った？」
川西「いや、待ってない。」
花岡「良かった。凄い雪だから遅くなっちゃって。」
川西「そっか…ごめんな。」
花岡「え？何が？」
川西「この雪を降らせたのは僕だからさ。ほら、今日はホワイトデーだろ？花子にとっておきのホワイトデーを届けようと思って。」
花岡「左近…」
川西「ハッピーホワイトデー。花子。さ、これを。」
花岡「え？これ…ネックレス？こんな高価なもの…！」
川西「気にしないでくれ。花子の手作りチョコをもらったんだ、このくらい安いもんさ。」
花岡「ありがとう…嬉しい。」
川西「似合うよ花子。」

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池田「ってのはどうだ。」
能勢「突っ込むところがありすぎるぞ三郎次。」
時友「まず言っておくと、今日の天気は快晴だよ。」
川西「…（ぱくぱく）」
時友「左近…固まってる。」
能勢「今のひどい話で妄想できるってのも凄いな。」
池田「おい左近、大丈夫か。」
川西「だだ、大丈夫だよ！それよりなんだその話は！アホか！」
池田「アホはおまえだ。で、お前花子へのお返しに何用意したんだ。アクセサリーか。」
川西「クッキーだよ。」
池田「は？お前普通すぎんだろ！それじゃ俺の計画実行できねーじゃんか。」
川西「アクセサリーなんて渡したら花子が好きだってばれるだろ！」
池田「お前ツンデレのくせにヘタレだからダメなんだよ！」
川西「お前が言うか！」
時友「まあまあ。」
能勢「四郎兵衛、何用意した？」
時友「僕、紅茶セット。花子ちゃん好きだって聞いたから。」
能勢「まじか…俺チロルパックなんだけど。」
時友「三郎次は？」
池田「俺は…俺の愛だ。」
川西「ハア？」
池田「もれなく俺のスマイル０円。」
能勢「お前忘れたんだろ。」
時友「お返しはきちんとするって言ってたくせに…」
池田「っせーな。」
川西「なあ四郎兵衛、お返しがクッキーって…普通すぎるか？」
時友「そんなことないよ。いいんじゃないかな。…あれ、それもしかして…」
能勢「左近の手作り？」
川西「…」
池田「お前、女子か！あ、わかった。お前料理できる男アピール作戦で女子の人気をゲットするつもりなんだろ。」
能勢「まさか。三郎次じゃあるまいし。」
川西「なっ…ぼ、僕は花子だけにしか…」
花岡「私だけにしか？」
川西「ウワアアアアッァア！」
花岡「何、そんなに驚いて。」
時友「花子ちゃん、丁度良いところにきたね。ハイこれ、バレンタインのお返し。」
花岡「わあ、しろちゃんありがとう！かわいい包み紙〜しろちゃんなら期待大だな。」
能勢「これ俺から。」
花岡「わあ、包み紙にも包まれてないチロル袋だ！でもチロル大好きだよ。ありがと久作！」
池田「じゃあ花子、バレンタインのお返しに俺の心からの笑顔を受け取ってくれ。」
花岡「予想通り…うううチョコパイ返せ…」
川西「花子…こ、これ！」
花岡「わ、左近はきちんと用意してくれたんだね。ありがとう！なんかいい匂いする…これクッキー？」
川西「あ、ああ。」
花岡「クッキー大好きなんだ。嬉しい！」
川西「本当か！？（よしっ！）」
花岡「うん。いただきまーす。…あ、すっごく美味しい！」
時友「それ左近の手作りなんだよ〜」
花岡「へ？」
能勢「左近ってお菓子作るのうまいんだな。」
花岡「…」
川西「い、いやまあ、こんなの簡単だから、な！」
花岡「左近…」
川西「ん？」
花岡「のばか！」
川西「エ！？」
花岡「どうせ私はチョコをただ溶かして固めただけだもん！左近みたいにうまくないから！」
川西「ちょ、花子！いや、そんな！」
花岡「わーん！」


川西「…」
時友「左近…ごめん…」
能勢「だめだ、固まってる。へんじがない。」
池田「ただの空気だ。」
能勢「お前がな。」

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