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困ったことになりました。えぇ。困ってますとも…
さすがに今回は怒っていいと思います。



なんで私の右手に真波くんの携帯があるのですか!!





ことの発端は真波くんにロードを見せて欲しいと言ったこと

我が儘は承知だと思いながらも東堂ファンクラブが怖いのと、ある約束を守るため自転車競技部の部室から離れたところでお願いしたら快く了承をしてくれた。
練習中や練習前に邪魔はしたくないので終了まで待つと言ったのだが時間が遅くなるからという理由で休憩中に見せてもらえることになった。

そして放課後

自転車競技部から少し離れた中庭のベンチで待つことになった



「じゃあ休憩になったらメールか電話するね」

『ありがとう!!初めて真波くんが神に見えたよ!』

「ハハッ何それー」

『いやいや本当に!あっでも私真波くんの連絡先知らないよ』

「あっそういえば交換してなかったね。んー俺あんまり携帯って触らないからやり方よくわかんないんだよね。ななしのさんに渡すからしてもらっていい?」

『了解!パパっとしちゃうね』


携帯を受け取りアドレスを写していく
これでロードをじっくり見られると思うとそれだけで顔が緩んでいく。

と、そこへ人影が一つ



「おっいたいた!真波ー」

『あっ泉田さん!』

「真波、今日は部活前にミーティングするって昨日言われただろ。荒北さんがカンカンに怒ってるぞ」

『ヤバッ忘れてた…ななしのさん、そういうことだからそれやっといて!休憩の時連絡するねー!』

「えっと…すみません。真波連れていきますね」




そう言って二人は走って行ってしまった。

そう走り去ったのです!携帯を持たずに!!




『真波くんのアホー!!どうやって連絡とるのさ!』



ロードを見せてもらえるまで道のりは長いようです……







―――――――――――
「真波…こんなことを聞くのは…あの、その…」
『ん?泉田さんどうしたんですか?』
「さっきの子は…その…か、彼女か?」
『彼女?ハハッそんなのじゃないですよークラスメイトですよ』
「そ、そうなのか」
『はい!あっでも俺は好きですよー』
「それって!?」
『さっ急ぎましょうか』


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