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じゅげむ
寿 御幸
ことぶき みゆき

風紋とはまた違った意味で何を考えているのか読めない。たまに口を開いても、漏れるのはストイックな言葉のみ。
物言わぬ彼女の目はどこか悲しそうで、しかし何も映すことはない。その目が光を宿すのは、ヨミと話す時だけ。

夜闇を映したような青みがかった黒髪を肩の上で切り揃え、一房だけ細い髪を肩から流している。
黒い目。いつも憂いるように細められている。

その力の名は「じゅげむ」。
彼女の推量は現実になる。彼女の言霊はいつだって真理なのである。その言霊で、大事な人を失くしたとしても。




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