誰かの為の協奏曲 | ナノ
手が疲れても拍手を止められないくらいにほんとに最高で、それは私以外の人もなんだなってのがすごく分かる。拍手が鳴り止まないんだもん。

そしたら、舞台の照明が落ちて、ピンスポット。出てきたのはカエ。ちょっと照れ臭そうにはにかんでて、ここでもうすでに涙腺がやばい。


K「えーとね…なんか、僕らも大きくなったなぁっていうのを、最近よく考えるわけ。最初はモデル仲間だった僕とヘヴンでコンビ組んで、それからルストが入って、いろんなことがあって、気づけばとうとう日本全国を駆け巡っちゃって。僕らってすごいことしてるなぁ、したんだなぁって、今はそんな気持ちです」

MCの内容は正確じゃないけど、でも、覚えてる限りは書いてるつもり。この辺でカエが「変なこと言ってごめんね!」って笑ったのが印象的でした。

K「僕らがここまで来れたのは、僕らを応援してくれた全ての人たちのおかげです。本当にありがとう」

カエの言葉聞いてたらほんとにもう涙が止まらない…驕りたかぶることなくこうしてちゃんと頭を下げてくれる彼らがほんとに大好きだ…

K「ここにいるみんな、そしてテレビの前のみんな、本当の最後の最後まで楽しんでってね。アンコールありがとう!!」

カエの掛け声で楽器隊がまた演奏を始める!!このイントロは…「Loving you...」だ!!めちゃくちゃ可愛いカップルを容易に想像できるウェディングソング…
舞台の奥から白いジャケット?着たヘヴンとルストが…違う、あれジャケットじゃない、タキシードじゃん!!胸ポケットから、ヘヴンは赤いひらひら、ルストは紫のひらひら出てる。
一旦カエが掃けて、1番はヘヴンとルストで繋ぐ。2番前の間奏で駆けつけるカエ。もちろん白のタキシード。青のひらひら。

「どんな時でも一緒にいよう 君と僕 二人なら何処までも行ける」

私がもし万が一結婚できる日が来れば、この曲を使いたい、とはずっと思ってる…ここの最後のサビのワンフレーズが好きすぎて…溜息しか出ない…

曲が終わって、ルストが残る。二人掃けちゃう。ルストはマイク片手に客席を見渡して、辺りをきょろきょろして…ん?なんか舞台袖に向かってジェスチャーしてる?なんだろ、スタッフさんかな?

R「テレビの中継もう切れてる」

ここで一瞬ざわつく。

R「さっきカエがなんかかっこいいこと言ってたけど、テレビの中継もう切れてるって。カエどんまい」

会場が笑いの渦に。ルストは相変わらず仏頂面。そこが彼の魅力なんだけどね!

R「えー…なんか俺も喋らないといけないらしい。俺こういうの苦手なんだけど。
えー…っと、うーん…何の話をしよう…俺にとってのユートピアの話をしようか。つまらないかもしれないけど。
さっきカエも言ってたけど、俺はユートピアに途中から入った。まぁ、それで俺の世界は360度変わったわけだけど」

めっちゃいいこと言おうとしてるのにここでまた笑い。ルストがなんかむっとしたけど、また舞台袖の方をちらっと見て、「あー」って。

R「180度か、そっか。360度って一周だもんな、…おいちょっと、お前ら笑いすぎ」

ルストの表情は全然変わらないけど、耳が赤いのが見えたのは最前列だからだろう。とてつもなくかわいかった。

R「あー、まぁ気を取り直して。
とにかく、俺の世界を変えてくれたユートピアは、俺の宝物です。命の次くらいに大事。ここ以外で俺が生きていける場所って、正直、一つしかない。けど、その一つに縋ってちゃ、その一つに負担になってしまう。から、その一つと、ユートピアとで、ちょっとずつ、俺は生きていきたい。と思う。だからみんな、これからもユートピアについてきて。そしたらユートピアは存在し続けられるし、俺はたぶん、もっとずっと長くここで生きられる。改めまして、アンコールありがとう」

そして始まる爽やかなギターサウンド。舞台袖から…し…赤いハチマキに白シャツに肩から学ランかけて赤いジャージ履いたヘヴンとカエ??!ライブ限定曲の「赤いジャージ」かと思いきや…これは「天晴れ!」!!
2番の途中でルストも出てくる!!早着替え!!
そういえばこの曲って歌詞に「てっぺん獲るぜ!!わっしょい!!」ってのがあるけど、この曲のシングルは確かユートピア史上初の3週連続オリコン首位だったんだよね…!!てっぺんとっちゃったユートピアほんとやばい…
「わっしょい」ってところはみんなで手を伸ばしてお神輿担ぐみたいにわっしょいわっしょいするの、めちゃくちゃ楽しかった!

そのまま、ピアノのイントロに。聴いたことない感じだな、と思ったら…急にテンポアップして、三人が学ランを脱ぎ捨てた!!?
「赤いジャージ」だ!!ライブ限定の青春応援ソング!!
三人と画面に出てきたデフォルメキャラが客席に向かって三三七拍子。客席も一緒に三三七拍子。この曲を生で聴くのはもちろん初めてだけど、なんだろ、ユースとはまた違う面白さ楽しさがやばい…!!

H「みんな、アンコールありがとね」

曲が終わって、息を切らせてるヘヴン。息を整えながら一旦舞台の後ろまで下がって、「ごめんね、すぐ終わるからちょっと着替えさせて。10秒数えて」と。そのまま舞台の奥に消えて、そこから会場で口を揃えてテンカウント!そして見事に着替えて現れるヘヴン!!この時の服は、ライブの最初と同じ衣装でした。

H「次で、本当の本当に最後になっちゃうんだけど、どうかな。この理想郷に、君たちは満足してもらえただろうか」

割れんばかりの拍手。満足しないわけがない。ほんとにもう、たくさんいろいろ思い出もらった。面と向かってありがとうって言いたいもん。面と向かってなんて、夢のまた夢だから、言いたくても言えないけど。

H「ありがとう、ほんと。俺は、いつだってみんなの幸せを願ってる。みんなが幸せになれたなら、俺も幸せだ。
だから最後まで、いや、終わってからも、一緒に幸せになろうね!今日は本当にありがとう!!」

そして始まるアコギのイントロに、私の涙腺は崩壊どころか決壊した。だって…だってこれ…デビューシングルのカップリング曲の「理想郷」じゃないか…!!2人組時代の曲を、いま、私の眼の前で、三人で、う、うた、ううう歌ってる……!!
三人の表情が幸せそうで、見てるこっちも幸せになる。涙でメイク落ちるとか気にしない、最前列でもしかしたら顔見られてるかもなんて気にしてられない、うそ、ちょっとは気にしたい、でも、この涙を止める理由なんてないもの、ほんと、本当に、この奇跡の会場がやばくて、生きててよかった、理想郷はここにあった、いや、ここにいたんだなって思えて、本当に本当に、幸せな一夜でした…






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