「!?だが、どうして抱きしめる必要が?抱きしめて刺したら合間がよりかかり、合間をうつ伏せに倒せたほうが楽じゃないのか?なんで、わざわざ仰向けにする必要がある。まるで、寝かせつけてるみたいじゃ…」
嶋津警部は、はっと気づく。

夕暮は、足跡がある場所からもう一度合間の所に行く。合間のまわりには足跡が無く、目が閉じられている。心臓の部分からは、血が出ているが他は外傷もない。争った形跡もない。

「僕もそう思います。しかし、現場から見て犯人は死んだ合間さんをそのままにしてません。合間さんの周りが綺麗にされている。証拠を残さないためにと考えましたが、足跡が残っている。あまりにも中途半端でしょう。それに合間さんの表情も気になります。
そう考えると、僕は、合間さんをよく知っている人物が犯人だと思っています。」

嶋津警部は唾を飲み込み。頭を抑える。嫌な予想をしてる。
嫌な予想が頭によぎっている。思い浮かべるのは一人の少女。

合間 斎。合間の娘だ。

嶋津警部は声を低くして言った。

「合間の娘か?
この惨状を見て生きる気力は湧かなくなり合間が自分の娘と心中したいために、合間が娘に殺せと言った?そして、娘は合間を殺したが、娘は死ぬことは出来ずこのサンダルの足跡の持ち主に止められた?か」

「まだ、そこまでは分かりません。
何しろさっきも言いましたがこの状態では、生存率が低すぎるし娘の斎ちゃんの死体が見つかればその推理は違います」

夕暮は続けて言った。

「ただ僕は、この足跡こそが事件解決の鍵になると思います。そして、この絹先町一体に起こった謎と合間さんを殺害した人物を必ず解明します」


第01話 了
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