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「ハヤマ様は恋愛をされた事がございますか?」

「え…はい、ありますが…」



ボスがヒナさんのお話を私にしてから、よく話すようになった。

顔を合わせたときに話を軽くするだけで、内容は他愛もないものであったけど私にとっては幸せな時間だった。


そして今、ボスから質問された内容に思わず自分の想いがばれたのではないかと眩暈がした。




「え…っと、何故、そのような…?」

「恥ずかしながら私、バトルの事ばかりで今まで恋愛などした事がないのです」




少しだけ眉間に皺を寄せたボスは、自分の腰に付いているホルダーのモンスターボールを一つずつ撫で上げながらそう仰いました。
(あぁ…そうか、ヒナさんのことだ。)



一瞬でも自分の想いが伝わってしまったかと恥ずかしい思い違いをしたと笑ってしまう。

ボスは私のことをそうは見てくれていないのだ。



(それに、恋愛をしたことないなら、尚更分からないよね…)




「私、恋愛しています、よ」



上手く笑えてなかったかもしれないけど、ボスが私の言葉で嬉しそうに笑ったから多分大丈夫だったはずだ。




「ハヤマ様、もし宜しければ私に恋愛を教えて下さいまし」

「私で、よければ…喜んで」




今度こそちゃんと笑って言えた自分を誰か誉めて欲しい。






そしてその日から、私は自分の想いを隠してボスの恋愛相談に乗ることになったのだ。







上手な心の仕舞い方を
誰か教えて





2011.10.9


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