サブクリ01 |
1/3 ※サブマスの二人が酷い人たちです ※お下品です クリスマスには大切な人と過ごすようになったのはいつからなのか、誰が決めたのか私は知らない。 知らないが迷惑なイベントを作ってくれたものだ。 私、ハヤマアオイは今物凄く疲れている。 理由は簡単だ。 クリスマスイブ、クリスマスだった昨日と今日、サブウェイは大繁盛。 いつもの倍以上にカップルや家族、友人同士がマルチに乗車してきたのだ。 そして独り身のお客様はリア充爆発しろと言わんばかりの般若顔でシングル、ダブルを利用していた。 お客様がトレインを利用してくれることで、私達はバトルサブウェイを運営出来ているのは理解している。 むしろ知らない鉄道員、清掃員がいたら教えて欲しいくらいだ。 だがしかし来るにも限度があるだろう、と思わず叫びたくなる人数だった。 朝はバトルサブウェイ前に長蛇の列が出来たため時間を早めてトレインを出したし、夜も終電まででは捌ききれなかったお客様のために臨時運行。 休憩も皆、ろくに取れず一日の業務を終えたのだ。 そう、つまり私は今物凄く疲れているのである。 今すぐお風呂に入り、ベッドに滑り込み寝たい。 だがそれを許さない人物がいる。 我らが上司、サブウェイマスターの二人である。 「なんで私はお風呂上がりに速攻ベッドに潜れないんだ。意味がわからない…」 一日の疲れをゆっくりとお風呂でとり、寝る体制はばっちりな状態なのに出来ない悲しさ。 むしろ怒りがふつふつと湧き上がってくるものだ。 「なんで恋人でもないのに私は待たなきゃいけないの?ってか何時に来るかも知らないし……あれ?私遊ばれてないか?」 なんの関係もない……いや御幣があった。 特殊な関係を持った上司と部下。 彼氏のいない私へ、二人は面白がって遊びで言ってきたのではないか? 「あの二人ならやりかねない」 そうでなくとも私は普段遊ばれ、苛められ、好き勝手に使われているのだ。 今回もその一環で、慌てふためいた私を彼らは今頃家で笑ってるんじゃないか? そして律儀な私は朝まで彼らを起きて待ち、寝不足で疲れきったままの私を見て笑うのだろう。 「うわ…リアル……寝よう…」 本人達は自分が言った約束事を守ることはない。 いつも私ばかりが一生懸命に言われたことを実行してるのを笑うだけなのだ。 「寝よう…あいつらは来やしない…」 明日の朝に目の下にクマを作った私を彼らは笑いたいだけだろう。 そう結論を出し、私はベッドにするりと入り深い眠りについたのだ。 ⇒02 |