※5/5 side.C


朝、目が覚めたら居なくなっていた。
ゆっくりすればいいと言ったのに、姿は見当たらず代わりにテーブルの上にあいつの書き置いたメモを見つけた。

『少し用事が出来ましたので出掛けます。日付が変わるまでには戻りますのでご心配なく』

「………………は?」

最初、メモに書かれている内容を理解するのに数分の時間を要した。寝起きだから頭の回転が鈍いという点を除いても、随分時間がかかった。
何度も読み直し、内容を理解した後に沸いた感情は出口を求め、手にしたメモを細切れにする勢いで破り捨てた。

「ばっ……………かじゃねーの!ほんとあのバカは!くそっ、これじゃ…いつもと同じじゃないか…」

ベッドに沈み込み、誰に言うでなく大きな独り言を吐き出し、カルルはくしゃりと髪をかき混ぜる。やがて半ば諦めを含んだ様な溜息をつき、体を伸ばす。その反動を利用してベッドから飛び起き、外に出る支度を始める。

「さて…と。次の宿、探すか」

いつまでも居ない奴に腹を立てる時間も惜しくなり、カルルは荷物をまとめてさっさと宿を出る。
さて今日の宿はどうしよう。自分にとって少し特別な日である今日。まあ正直な話、宿なんてどこでも良かった。

(ただ、一緒に…とか何女々しい事思ってるんだ。あいつの乙女思考感染したかなあ…)

そんな事を考えながら、カルルは穏やかな昼下がりのロストタウンを歩いてゆく。


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はじゃかる誕2
続かない…orz





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