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0910 10:05




No.01《one's daily life》


虫の声が聴こえる。
涼やかに寂しげに、
夜空へ何かを呼び掛けるかのように。

控えめに開かれた窓のすき間から、
風が前髪を揺らす。

微かに脳を乾かすような香りがする。
何気なくそれを吸い込めば、
冷たい空気が肺を満たす感覚に
夏の終わりを感じ、
ホッとしてしまう自分が
酷く情けなく感じた。


市松模様の布団に
力無く投げ出された腕は、
病的にまで青白く、
そこにはいくつもの痛々しい傷痕。
どれも自分でつけたものだった。

叔母譲りの色素の薄い髪の毛が
風に揺れてくすぐったい、
ゆるりと目を開けると
自分のすぐ横にあった
コバルトブルーの携帯を開く。

メールが三件、
どれも同じ人間…
自分に付き纏う人間。
それだけで憂鬱になり
携帯を軽く握り締める。

「遠くに、行きたいな。」

掠れた声で紡がれた言葉は
思っていたより、
誰かに話し掛けている様で
彼自身驚きつつも、
微かに嘲笑を浮かべるのであった。


‐‐‐‐‐‐‐‐

てゆう始まりの復活の夢を
作ろうか悩んでたりします(*_*)

はじまりは少し
コバルトブルーを意識して
復活特有の明るい雰囲気を無視して
シリアスな感じに出来たらな、とか
思ってます。

主人公は龍也くん…、
パラレルワールド的な。
だからコバルトの龍也くん
ではない龍也くんみたいな、
…みたいな、ね(笑

捏造10年後で殺伐とした
感じでやりたい。
……という願望。

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