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 エクスタに嫉妬

 

猫だんご。
猫飼うてるとこやったら大抵冬になったら見られる光景やと思う。

うちは猫飼うてるけど、今まで一匹やったから見られへんかった。
せやけど今年はうちにロシアンブルーのまこが来て、それが見られるようになったんや。

毎日な…!



「……………」


リビングに来た白石は、ソファーの前に座ると太股に肘をつきその光景を見ていていた。


「?(何?白石)」

「(何見とんねん)」


ソファーにいたのは、まこと、茶トラのエクスタ。
二匹はぴとりとくっつきソファーの上で猫だんご状態になっていた。

エクスタは気が強い為、新しく猫を連れて来たら嫌がるかと思ったが
全くそんなそぶりは見せず、むしろ仲が良すぎるくらい
エクスタは毎日まこを独占している。

エクスタは、庭に野良猫が入って来ただけでも凄い顔で威嚇するような奴やったんやけど
ホンマ、まこは不思議な奴やな…


白石が二匹を見ていると、エクスタはじろりと白石を見返し
まこもきょとんとした表情で白石を見た。

白石がふと微笑みソファーに肘をつけまこに顔を近付けると
ぴくりと反応したエクスタは
ずいっとまこの頬に自分の頬をくっつけ白石を睨む。


「?(何?エクスタ、寒いの?)」


益々くっついて来たエクスタに、まこがすりすりと頬を擦らせると
エクスタはまこの方を向き、まるで白石に見せつけるように鼻と鼻を擦らせた。


「みゃ!(わ!どうしたの?白石)」


ラブラブな二匹を見ていた白石は、何を思ったのか
二匹を引き裂くように二匹の間に顔を埋めた。


「み゛ゃ…!(なんや白石!邪魔すんなボケ!)」


まこは相変わらずきょとんとしていたが、当然エクスタは怒る訳で…


「お前ら、仲良すぎやねん」


白石が顔を上げ、まこの頬に自分の頬を触れさせエクスタを見ると
エクスタは思いきり白石の頬にネコパンチを喰らわせた。

二度目のネコパンチは頭にヒットし、見事にエクスタの爪には白石の髪が絡まった。


「痛たたたた…!!!暴れんなやエクスタ…!」

「くーちゃん何してんねん」


絡まった髪は、丁度リビングに来た妹が解いてくれました。


end

毎日毎日、ずるいねん。
俺もまこを、独占したい。




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