▼ 知ってますよね?
to:柳さんメリークリスマス。
因みに俺、今日誕生日なんすよ。
家族団欒の後、部屋に戻った柳はそんなメールに溜息をついていた。
頭に浮かべた返事は
「知っている」
「そうか」
「おめでとう」
だが、クリスマスと誕生日が同時に来るというのは
何となく損な気もして
膝にある温かさを見た柳はふと微笑むと返事を返した。
to:越前メリークリスマス。
それと、誕生日おめでとう。
今日、うちに奇襲でもしていれば可愛らしいまこが見れたぞ。
(添付)
風呂から上がり、髪の毛をふきつつ部屋に入った越前は、携帯の光に手を伸ばした。
メールを開くと、無意識に頬が緩む。
「ちぇ…。奇襲すればよかった」
ふわりと携帯画面にキスをする。
越前はベッドに寝転ぶと、すぐに柳に返事を返した。
to:柳さん誕生日プレゼントありがとうございます。
またうちに遊びに来て下さい。
END
添付された画像は、もちろんまこの写真で
一枚は、いつもとは違う白いふわふわの首輪をして柳の膝に寝転んでいるまこを柳がつんつんと指で触り、振り向いたまこの姿。
二枚目は、クリスマスツリーの飾りに埋もれたまこの写真だった。
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