彼は奥底で腐っていく
神の手は黴が生えている
蘇生に飽く
あの伏し目は負け犬に似ている
とんでもなくだめになる日
誰からも祝われない朝
どうぞ、大嫌いとだけ叫んでください
食べられるのを待っている
明け方の首筋
思いのほか正常な冒涜


悪意は空気を伝う
そのさようならはうまく出来ていた
わかち合う奇跡に重要なこと
本当にそう思うか
言葉隠して知り隠さず
ムンクの死体
数えられるだけの方便
不可能を炙る
好んで幸福を放棄しよう
感傷は穏やかなだけで何も示さない


きみの骨は気味が悪い
音を誹り耳を詰る
人間活動の記録
たった一つにたくさんの意味を持たせようとする
非自己率
悪魔は罪状を篩う
真綿で首を絞める
見せたい命がある
ろくでなしの持続性
けんもほろろ
いまだおめおめと生きている


筋書きを知った演劇
神は指差してそれを笑う
救世主なんて存外怠惰なもので
元々そうして生まれてきたかのように
喪失は眠りを伴って現れる
だいたいそんな戦慄で事足りている
原型を留めたまま死ぬ
それは白からやって来た
Thou shalt not kill.(汝殺すなかれ)
Who will bell the cat?(誰がそんな危ないことをやるのか)


おべんちゃらと懇ろ
ああ、確かに死にたいだろう
め、みみ、はな、くち
翳りは干涸らびて考える
守るには薄すぎる目蓋
真新しい絶悪の引き金を
愉しみ栄えて何かせん(愉しみ栄えたところで何になろうか)
寄らば斬るぞ
ぬばたまの夜の限りぞなりにける
黄昏や人の境に君は泣く
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