天使を与える
オーロラの中でさえ僕らは死を探している
健気ごっこ
醒めないはずだった夢が終わりを告げる
妄りに鬱積されていく倦怠の爪垢
いつも片隅に綺麗な生物が息づいていると思うなよ
当たり前に愛されている彼らたち
亡骸になりきれない
ぼくが何をしてもあなただけは赦してください
可愛い獣に咬まれる


世界に悲しいことなんて何一つありません
くだらないとされる事実だけが、あるいは守られ続けているのだ
口に合わない
ただ誘われるままに頷いただけ
手当たり次第に首を絞める
まず、彼女に会いに行く理由を考えるということ
物騒なものを向けるなよ
やさしさ以外はすべてうそ
そうでなければ誓ってください
澱だけ残して燃え尽きる


誰かの期待に応えたいだけなのに
音もなくその輪から転がり落ちていった
奇跡に触れるまでは眠っていたい
それ全部捨てておいで
病み切れぬ微熱を鳴らす
子供じみた身ぐるみ
だけど現実はそうではないから口を噤む
またはその感情に恐れおののくこと
時の舌なめずりが聞こえる
あまりにもまともすぎて


彼女の呼吸に合わせて世界が廻るのを確かに見たんだ
死んだ分だけ豊かになる世界
わたしが最初にすきになったの
不規則的に昇華する悲劇
置き去りの心臓は黙って回転する
無表情の音律に翻弄されている
目の前のそれは道ではない、過去だ
一度もいとおしいだなんて思ったことはない
ひどく間の抜けた理由
何かの間違いじゃないか?


いつか同じ輝きに殺される
未知を熟さん
廃残
誰かの意思とは関係なく人々は飛び降りていく
捕まえられなかったしるしとして
祈りの真似事ならば月まで目を瞑るよ
ぼくらの証以外は消え失せてしまった
呼吸を疑う
ある瞬間から否定し続けなければならなくなった
その罪にきみの名を
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