水色の策略とお見舞い


*小悪魔シグくん観察日記 作ナマエ


1.慣れないリデルの席にて椅子をがたがたさせていたら横から脚を引っかけてきたためリデルの机がひっくり返る。
└アコール先生怒りの後の課題+1

備考:シグくんは足癖がわるい。しょっちゅう引っ掛けてきたり絡めてくる。更に机ががたがた鳴った。


2.鼻歌交じりに虫放牧。吃驚してその場で起立してしまう。
└アコール先生呆れの後の課題+1

備考:テントウムシだったら許そう。だけど脚が多い虫はNo Thank you。


3.ぷよ積み計算の答えをわざと間違ったものを教えてくれる。
└アコール先生笑顔の課題増量+2

備考:これであってると確信して発表しょうとしていたらあたかも心配しているように間違っていると言い、誤答を教えてくれたときの演技は秀逸。



総合:シグくん腹黒い


昼休み。
臨時お隣さんからのちょっかいをまとめてみた。なんだこれ、あれ、なんか目から水が。

鞄が課題でぱんぱんになったのは言うまでもなく最終的に5枚である…毎日予習復習をするというクルークもびっくり課題量にてナマエのライフはもう0!完。



「あっナマエ!あのさ!………ってだいじょうぶ?」


「うん…まあね…」


白くなって机につっぷす私の横にはいつのまにか先生の呼び出しから帰ってきたアミティがいた。手にはおそらくラフィーナ宛てのプリント。


「慣れないリデルの席だから疲れちゃった?」


「ううん、隣のし…うん!そうだよ!慣れてないからね!」


いいえ、癒し系で通ってる水色くんからの嫌がらせでもう疲れたよ!と言いたかったのだけど狙ったかのようにひょっこり水色くんが現れたので口を噤んだのだった。これ以上心を削りたくはないのだ。



「うん?そっかー!ナマエとリデルだと身長に差があるからね」


「うん…そうだね。
ところで私に何か用?」


「!そうだった!
あのさ、ラフィーナの家にお見舞いに一緒に行こうよ!ナマエが来てくれたらきっとラフィーナ喜ぶと思うんだ!」


アミティは持っていたプリントをぴらぴら言わせてにこりと笑う。ラフィーナのお見舞い、ラフィーナのとこもそうだけどクルークのとこもお見舞い行ってあげたいな。でもクルークの家知らないんだよね。

ラフィーナも気になるのでとりあえずはラフィーナのお見舞いに一緒に行かせてもらうことにする。


「うん!そうだね」


「じゃあ決まりだね!放課後にラフィーナの家に行こう!!」

「アミティ、ストップ」


「うん?何か用、シグ?」


「ラフィーナの家に行くのアミティだけでいいとおもう」


シグはしぱしぱとまばたき、キリッとした顔でアミティに一言。


「えー?なんで?ナマエが来てくれたらラフィーナ喜ぶと思うんだけどな」


「ラフィーナ、アミティと同じくらいナマエすきだけど、あんまり弱ってるところみてほしくないとおもう。

あとメガネのお見舞い誰か行ってやりたいからナマエはメガネの方に行ってやればいい」


「んー、それもそうだね」


ぺらぺらといつもより多く喋るシグにちょっとびびったものの、友達想いの一言にどこか安心 したような更に謎が深まったようなヘンな気持ちになった。
シグって腹黒いけどいい子、なのかな?



「じゃあナマエはクルークのお見舞いよろしくね!
クルークにお大事にねって代わりに言っておいてくれる?」


「うんわかった、ちゃんと言っておくね。
あ、アミティも私の代わりにラフィーナにお大事にねって伝えといてね」


「ナマエ、残りの休み時間でメガネの家の場所の確認とメガネの今日のプリントを貰いにアコール先生のところに行ってこい」


「!(なんでクルークの家知らないって知ってるんだ?)
あ、うん、そだね!」


「顔にかいてある」


「シグなんか今日いっぱい喋るね!もしかしてすごい元気?」

「じゃっ、じゃあアコール先生のところに行ってくるよっ!」


じー、っと私を見つめるシグにこれ以上の長居は無用と感じた私は職員室にダッシュした。


だから私はその後、シグがにやりと笑ったのは知らないのだ。




「ナマエあわてすぎだよね!
まだ10分あるのに」


「ん」


「そういえばシグがクルークのこと気にするなんて珍しいよね。
あのときクルークのこと言うなんて思わなかったよ」


「そのほうが後々おもしろいから」


「え?何が?」


「ひみつ」


「えー?気になるなー」





*2012/04/04






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