左右と猫打撃


「だからキミが静かになればいい話だろ?僕はうるさくないんだからさ」


「例えうるさくなかろうと男らしくない高い声が耳障りなんですのよ!」


「……」


「なっ…!男らしくないって何だ!余計なお世話だ!」


「あーら、何を本当のことを言ってしまいましてごめんあそばせ!」


「………」


「そんなイヤミしか言えないからキミは女子らしくないんだよ!ほら、腕の力が強すぎてナマエが困ってるじゃないか」


「それはこっちの台詞ですわ!キーキーキーキー子供っぽく喚くからナマエさんが煩くて頭が痛いと思いますけど?」


「あのさ……」


「ナマエさんは黙ってて下さい」
「ナマエは黙ってて」


どこが仲悪いんだろうか。息、ぴったりじゃん…。


「ラフィーナとクルークは何でそんなに喧嘩するのさ…」


「気に入らないんですの!」
「気に入らないからさ!」


だから息ぴったりじゃんか。
ちなみに只今授業中なのでこんなに騒いでいいはずもないので私はどうにかしてこの2人を沈めたいのである。

静かにしたまえ!さっきの体育の授業ではクルークなんてひいひい言ってた癖に顔を合わせればこれだ。まったく元気な子達だな!……って私何キャラだよ。



「ほら、ナマエが困ってるじゃないか。さっき体育の授業だったから疲れてる上に今の授業分からないだろ?寝てたら?」

「さっきまでひいひい言いながら外回りしてた奴に言われたくありませんわ。貴方こそ寝ていたらどうですの?」


「あああ…もう2人ともストップだよ。ブレイクブレイク!」

と、手で制すように宥めていたら額に凄い速さで何かが激突。
ぎゃふんと女子らしくもない声でのけぞった。

なにかと思えば先生からのチョーク攻撃で、左右の2人はようやく黙った。


うん、よく考えてみたら仲裁をいれる私の声も少々うるさい2人に届くためにうるかったかもしれない。
でもさ、ちょっとばかし理不尽じゃないかな!


「うふふ、ナマエさん仲裁する場合には静かに効果的におねがいしますね。
あとクルークさんとラフィーナさんも静かにしないとポポイが怒っちゃいますよ?」


「おみゃーら、みゃーよりもアコール先生のほうが2424倍怖いにゃー」


うふふ、やだわポポイったら、とポポイを潰したアコール先生に私を含めた3人組だけではなくクラスメイト全員が震え上がった。


チョークアタックを受けた額をさすれば左右でまたどちらがハンカチを貸すか合戦が起こりかけたけども、クルークの頬を掠めたポポイによって静かになった。

うにゃ、っと壁に当たりべちゃりと潰れた。


あ、一番可哀想なのポポイだ。




*2012/03/11







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